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「Oisix恵比寿三越」では、常時100種類に野菜や果物を販売するほか、惣菜やユーザーの希望に応じて提供するサラダを提案する。試食や食べ比べなどのサービスを実施し、リピーターを育成する。
同社が実店舗を開設した狙いは、通販サイトと実店舗の相互送客を図るため。既存客へはクーポン配布やメルマガを通じて送客する。通販サイトと連携するレシピサイトを活用し惣菜を提案するほか、顧客の声を生かした商品開発も行う予定としている。
また、実店舗には2台のパソコンを設置し、商品説明に通販サイトのコンテンツを活用。生産現場や商品ストーリーの紹介、レシピの提案などを行うほか、店頭のディスプレイなどでは紹介できない商品情報を通販サイトのコンテンツを活用して補完する。店頭での接客を通じて通販サイトの認知度を向上し、自宅でアクセスするきっかけ作りとしたい考えだ。
実店舗の収益性につぃては明らかにしていないが、配送資材費が軽減できるため、商品価格は通販サイトよりも安価に設定しているという。客単価や1週間の利用頻度を見ながら、顧客の来店頻度を高めていくとしている。
今後、出店を計画する3店舗は既存客が多いエリアに出店する予定。宅配の利用頻度が減少したユーザーを実店舗に誘導し、離脱防止を図る狙いがあるためだ。妊娠や出産をきっかけに宅配を利用するユーザーが多いが、子どもの成長に伴って外出機会が増え、宅配ニーズが低下するという。
こうした消費行動を踏まえ、今回出店した恵比寿はネット販売ユーザーの4割が居住する東京の城南エリア(品川区、渋谷区、港区、目黒区など)をカバー。子どもとの外出機会の増加に対応し、周1回の宅配では取り込みが難しかった葉物野菜などの買い足し需要を喚起する考えだ。
また、恵比寿駅に近い立地条件から、これまで開拓できなかった通勤途中の利用も見込めると判断、20代の単身世帯者に向けてサラダや惣菜など即食性の高いアイテムをラインアップする。食材購入時のハードルとなる調理の手間を軽減し、新規客層の利用を促す考えだ。なお、実店舗事業の2012年3月期売上高は2億5000万円を予定する。