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国セン・個人情報相談まとめ 過去5年で相談減少、消費者の不安に配慮求める

2010年10月28日 19:28

 国民生活センターは10月21日、過去5年間の個人情報に関する相談のまとめを公表した。個人情報施行当時と比べると相談件数は過去5年間で減少傾向にあるものの、内容は「不適正な取得」と「漏えい・紛失」が上位を占めた。個人情報の取得元を消費者に回答しないケースや削除の要望に対して本人確認が必要な相談があったことから、事業者に消費者の不安に配慮した対応を要望するとした。

 個人情報保護法が完全施行した05年度以降過去5年間の相談合計は5万6416件だった。完全施行した05年度は1万3292件とピークだったが、年々減少する傾向にある。06年は前年度より827件減の1万2465件、07年度は12件減の1万2453件、08年度は2622件減の9831件で、09年度は1456件減の8375件だった。

 国センでは個人情報に関する相談が減少傾向にあることについて、ガイドラインの見直しや説明会の開催などで個人情報保護法が定着しているためと分析する。

 内容別にみると、「不正な取得」に関する相談が2万7069件で、全体の約半分にあたる48・0%を占有。アダルトサイトにアクセスした際に、「個人を特定する」と表示されたなどの相談が目立っている。

 また「漏えい・紛失」については1万2135件で、21・5%を占有。事業者がメールアドレスを漏えいしたことについて「損害賠償を請求したい」とする相談があった。個人情報保護法では損害賠償について定めておらず、民法の不法行為責任などを問うことになると解説した。

 「目的外利用」については7330件で、13・0%を占有。個人情報の削除時に免許証など本人確認書類を送って欲しいと言われたが理由が分からないといった相談あった。国センでは、本人確認書類が必要な理由を事業者は消費者に説明すべきとした。 

 そのほか、「同意のない提供」が7100件で、12・6%だった。クレジットカード会社からの電話で本人でないことを理由に用件が伝えられなかったことについて過剰反応ではないかというもの。国センでは同意のない第三者提供に当たる可能性があるとして事業者の対応はやむを得ないと説明した。

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