インターネット専用の決済サービス「ペイパル」を提供するペイパルジャパン(本社・東京都港区、アンドリュー・ピポロカントリーマネージャー)は7月28日、都内で戦略説明会を開催した。今年4月に銀行以外でも送金が可能になる「資金決済法」が施行されたことで、国内での本格展開を開始。2010年上期の日本における取扱額は、前年同期比45%増となっている。今後は中小通販サイト向けの販路を拡大するほか、通販サイトの海外進出を支援することで、取扱額を増やす計画だ。
ペイパルは商品を購入する際にクレジットカード番号を入力する必要がないなど、セキュリティーの高さが特徴。6月末時点での日本でのアカウント総数は100万以上、アクティブなアカウントは40万以上だという。
通販サイトへの営業活動に関しては、決済代行事業者6社と提携し、ペイパルの採用を呼びかけてきた。今後はカード会社など、ネット会員を多く保有する企業との提携を推進。また、決済代行事業者などとの提携を強化し、導入の容易さや手数料が安価な点などをアピール、中小規模の通販サイトを取り込む。
ペイパルは世界各国で利用されていることが強みのため、今後は海外取引への対応を強化する。各国のペイパルサイトや利用者向けのメールマガジンで通販サイトを紹介するなど、海外進出をサポート。また、海外からのクレームに日本語で対応可能なことや、「商品が届かない」などのクレームや返金依頼などが発生した際に、ペイパルが補償する「売り手保護プログラム」があることもアピールする。モバイルに関しては、国内キャリア対応を進めるほか、スマートフォン向けアプリケーションも充実させる。
記者会見でピポロ氏は「ペイパルはクレジットカードと同様の利便性だけではなく、安全性も提供できる。日本市場で今後も大きな伸びを示すだろう」と語った。
ペイパルジャパンのアンドリュー・ピポロカントリーマネージャー(写真)は本紙のインタビューに応じ、次のように語った。
――知名度を上げるためにどのような施策を展開してきたか。
著名な通販サイトで使えるようになれば、消費者もペイパルを知るようになる。ペイパル決済を利用すると送料が無料になるなどのキャンペーンを行うことで関心や認知度が上がり、登録者も増えていくわけだ。今後はSEMやネット広告なども選択肢となるが、まずは通販サイトを通じた活動で利用者を増やしていきたい。
――送料無料キャンペーンに関して、原資はペイパルが負担するのか。
サイトによって異なるので一概には言えないが、キャンペーンの効果は非常に高い。
――国内通販サイトの海外進出サポートについては。
ペイパルの導入は非常に容易で、多種類の通貨に対応、さらには競争力のある価格設定もできる。国際間取引に関する支払いの部分を、できる限りシンプルにすることが最大のサポートだろう。
――ペイパルのメールマガジンへの掲載には条件があるのか。
費用は発生しないが、規模の大きなサイトであることや、決済時にかご落ちを防ぐための工夫がされていること、ペイパルによる決済が多いことなどの条件がある。
――「売り手保護プログラム」に関して詳細を教えて欲しい。
商品不達などで顧客から返金依頼が発生した場合、店舗側の主張が妥当と認められれば、当社が補償するというものだ。海外取引に際してこうしたリスクを懸念する店舗は多く、利用促進に役立つだろう。現在、楽天市場の一部店舗で試験導入している。
インターネット専用の決済サービス「ペイパル」を提供するペイパルジャパン(本社・東京都港区、アンドリュー・ピポロカントリーマネージャー)は7月28日、都内で戦略説明会を開催した。今年4月に銀行以外でも送金が可能になる「資金決済法」が施行されたことで、国内での本格展開を開始。2010年上期の日本における取扱額は、前年同期比45%増となっている。今後は中小通販サイト向けの販路を拡大するほか、通販サイトの海外進出を支援することで、取扱額を増やす計画だ。
ペイパルは商品を購入する際にクレジットカード番号を入力する必要がないなど、セキュリティーの高さが特徴。6月末時点での日本でのアカウント総数は100万以上、アクティブなアカウントは40万以上だという。
通販サイトへの営業活動に関しては、決済代行事業者6社と提携し、ペイパルの採用を呼びかけてきた。今後はカード会社など、ネット会員を多く保有する企業との提携を推進。また、決済代行事業者などとの提携を強化し、導入の容易さや手数料が安価な点などをアピール、中小規模の通販サイトを取り込む。
ペイパルは世界各国で利用されていることが強みのため、今後は海外取引への対応を強化する。各国のペイパルサイトや利用者向けのメールマガジンで通販サイトを紹介するなど、海外進出をサポート。また、海外からのクレームに日本語で対応可能なことや、「商品が届かない」などのクレームや返金依頼などが発生した際に、ペイパルが補償する「売り手保護プログラム」があることもアピールする。モバイルに関しては、国内キャリア対応を進めるほか、スマートフォン向けアプリケーションも充実させる。
記者会見でピポロ氏は「ペイパルはクレジットカードと同様の利便性だけではなく、安全性も提供できる。日本市場で今後も大きな伸びを示すだろう」と語った。
ペイパルジャパンのアンドリュー・ピポロカントリーマネージャー(写真)は本紙のインタビューに応じ、次のように語った。
――知名度を上げるためにどのような施策を展開してきたか。
著名な通販サイトで使えるようになれば、消費者もペイパルを知るようになる。ペイパル決済を利用すると送料が無料になるなどのキャンペーンを行うことで関心や認知度が上がり、登録者も増えていくわけだ。今後はSEMやネット広告なども選択肢となるが、まずは通販サイトを通じた活動で利用者を増やしていきたい。
――送料無料キャンペーンに関して、原資はペイパルが負担するのか。
サイトによって異なるので一概には言えないが、キャンペーンの効果は非常に高い。
――国内通販サイトの海外進出サポートについては。
ペイパルの導入は非常に容易で、多種類の通貨に対応、さらには競争力のある価格設定もできる。国際間取引に関する支払いの部分を、できる限りシンプルにすることが最大のサポートだろう。
――ペイパルのメールマガジンへの掲載には条件があるのか。
費用は発生しないが、規模の大きなサイトであることや、決済時にかご落ちを防ぐための工夫がされていること、ペイパルによる決済が多いことなどの条件がある。
――「売り手保護プログラム」に関して詳細を教えて欲しい。
商品不達などで顧客から返金依頼が発生した場合、店舗側の主張が妥当と認められれば、当社が補償するというものだ。海外取引に際してこうしたリスクを懸念する店舗は多く、利用促進に役立つだろう。現在、楽天市場の一部店舗で試験導入している。