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郵便事業会社では、年商10億円未満のネット販売実施企業は総じて成長率が高く、また、物流面でも課題を抱える企業が多いことから、当該企業を中心にパッケージ化したフルフィルサービスの事業化に乗り出す。
新たなサービスを始めるのに当たり、郵便事業会社では日本郵便の足立支店に隣接し、これまでグループへの物品供給を行っていたセンターを改修。今年4月にロジスティクス部隊の専用施設「東京センター」(約2万平方メートル)を開設した。
現時点では、倉庫内業務と配送をセットにしたサービスにとどまっているものの、今後、ネット販売に必要な機能としてコールセンターやカスタマーリレーションなどの顧客サービス機能、コンテンツ作成や決済といったフロントエンドの機能を順次、追加することで付加価値の高いサービスを目指す。
第一弾として、コールセンター業務などについてはオットージャパンと、WMS(倉庫管理システム)ではシーネットと協業する方向で詰めており、詳細な時期は決まっていないものの、来年にはサービスを開始する。
郵便事業会社では、東京や大阪などの一等地に空きスペースを持つため、事業拡大にあわせて、2年後には関西センター、3年後には第2東京センターを整備する計画だ。
同社は民営化後、物流全体の改善提案が提供できるようになったものの、3年が経過した現在もロジスティクス事業(3PL事業)の売上高約70億円のうち、60億円はグループ内業務で、外販は10億円にとどまっているのが実情。
このため、郵便の法人営業を担う800人規模の営業マンを有効活用し、パッケージ提案で訴求しやすいサービスを展開することで、外販の拡大につなげたい狙いもある。