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ハウス食品、商品力強化で継続利用へ、通販専用のダイエット食品

2010年 6月 3日 14:15

苦味を抑える技術を開発、メニュー拡充も推進

ハウス食品(本社・東京都千代田区、浦上博史社長)は、5月12日から全国展開を始めた通販専用のダイエット補助食品「ニュートリシステムJ―ダイエット」について、商品の強化・拡充を進めている。レトルト食品などで培ってきたノウハウや技術をベースにした健康分野の新規事業と位置付けるもので、既に広告や受注手段など販売面での見直しを行っているが、並行して商品の完成度を高めていき、事業基盤の早期確立を目指す。

「J―ダイエット」は、1日3食のうち、レトルトのカレーやパスタなど主菜となるミールメニューとハードビスケット等のライトメニューで代替するというもので、五月からの全国展開にあわせ、ミールメニューの新商品三品目のほか、カップゼリーのデザートメニューを投入。現在57品目を展開している。

 ミールメニューについては、カレーやミートボールなどの主菜のほかスープ類を含め二十七品目をラインアップ。これまでの展開では、ご飯を一緒に食べられることが顧客の満足感となり、継続利用の促進にもつながっているが、同社では、さらにメニューを拡充する必要があるとみる。

 「J―ダイエット」では、本商品として2週間(14日分)、4週間(28日分)、6週間(42日分)のコースを用意している。これに対しミールメニューのうち、スープ類を除いた主菜の数は現状21品目。毎日利用する中で同じメニューが出てくれば、顧客が飽きてしまうことになりかねないわけだ。

 これについて同社でも、商品の継続利用にも影響する課題と認識。「主菜で最低30品目は欲しい」(同社)とする。まず1カ月間、毎日違うメニューを提供できることを目指し、主菜の拡充を進めていく意向で、今秋をメドに煮魚など、従来とは異なる系統の商品投入を構想する。

 また、「J―ダイエット」のもうひとつの特徴は、「ソイブリッドテクノロジー」と呼ばれる独自の大豆のたんぱく質とサポニンの配合技術を全商品(デザートメニュー除く)に採用している点。「薬事法」の兼ね合いから、機能的な部分を訴求はしていないが、商品購入客の6割は同技術の使用を認知しており、大豆の健康的なイメージから「顧客が好意的に捉えている」(同)という。

 ただ、同技術を使用しているがゆえの課題もある。独特の苦味が出てしまうことだ。

 カレーなど場合、殆ど感じることはないが、「味の薄い和風メニューなどの場合、どうしても苦味が出てしまい、顧客からの問い合わせもあった」(同)という。これまでは、香辛料を使用するなど食べ方の提案で顧客に対応してきたが、新たに苦味を抑える特殊なマスキング技術を開発。既に幾つかの商品でリニューアルも行っている。

 ダイエット補助食品は、通販の中でも難しいとされる商材だが、自社の特徴を打ち出せる商品の強化を進め、「J―ダイエット」を新たな成長のドライバーに育成していく構えだ。

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