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ファッション衣料品上場3社の第1四半期(4―6月)決算がこのほど出揃った。唯一、2桁増収となったスタートトゥデイだけが増益を達成。一方、マガシークとスタイライフはそれぞれ2.4%と4.1%の増収となるも、マガシークは減益、スタイライフは赤字となり、明暗が分かれた(表参照)。特にマガシークとスタイライフは主力事業としている売り場や媒体での苦戦が目立った。
売上高が前年同期比25.5%増の30億7,100万円と四半期ベースで過去最高となったスタートトゥデイは、4月から実施している送料無料施策が功を奏し、出荷件数を前年の1.5倍(54万253件)に伸ばした。懸念された平均出荷単価の下落は前年同期比1,829円減の1万1,831円、販管費は同2.9ポイント増にとどめた。
送料無料施策は休眠顧客の活性化にも効果を発揮した。アクティブ会員48万人強のうち、8%以上が復活した会員だった。一方、総会員数の増加は11万6,096人となり、前年同期に比べ7,197人減少している。
マガシークは主力サイト「マガシーク」の売上高が前年同期比0.5%減の15億3,700万円と上場以来初の前年割れとなった。不況の影響を踏まえ、もともと正価が値ごろなカジュアルブランドを新規に取り揃えたことや、セールを6月中旬から前倒しで実施したことが、購入単価の下落につながった。
一方、アウトレット商品を専門に販売するサイト「アウトレットピーク」は売上高が前年同期比13.1%増の4億9,500万円と2桁伸長した。
また、利益面では減益となるも、期初計画値に対しては営業利益で245.3%増となり、予想を上回る進捗となった。新規開拓したブランドの仕入れ掛け率が、想定よりも低かったことが寄与した。
スタイライフは自社で発行する通販雑誌の不調が影響し、赤字となった。当該事業の売上高は前年同期比31.5%減の4億9,100万円、営業損益は8,000万円の損失(前年同期は6,400万円の利益)となった。
他2社と比較して唯一、雑誌の自社媒体を持つ。しかし、昨今の出版不況の影響や発行する2誌で社内競合が起きたため、雑誌の実売率が低下。これに伴い通販売上高も減少した。
今後は通販雑誌「ルックス」と同姉妹誌「大人ルックス」で編集長を分ける。メーン顧客の年齢層が6―7歳、差が開くように紙面内容を変え、さらには「大人ルックス」を年2回から4回発行に増やすことで売上増を狙う。
ネット販売については、売上高が前年同期比2.5%増の8億300万円、営業損益は5,500万円の損失(前年同期は1,500万円の利益)だった。受注件数は増加したものの客単価が減少、利益率の低下を招いた。また、今秋にKDDIと共同で開設するauにおけるファッション通販サイトに向けた先行投資が利益を圧迫した。