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6月下旬からスタートするサービスは「宅急便コレクト お届け時電子マネー払い」は、通購入商品等の荷物を受け取る際、受取人の顧客がセールスドライバーの携行端末に電子マネーカードや電子マネー機能付き携帯電話をかざすだけで決済ができるというもの。「Edy」「nanaco」「WAON」に対応し、受取人が1円単位で電子マネーの決済金額を指定できるようにしたのが特徴だ。
代引きの電子マネー決済については、既に佐川急便等が手掛ける「e―コレクト」が後払い方式の「クイックペイ」に対応しているが、「お届け時電子マネー払い」の強みは、「Edy」「nanaco」「WAON」の主要三ブランドを網羅している点。
特に、流通系の「nanaco」と「WAON」については、発行数で「Edy」や電鉄系の「Suica」に劣るものの、月間利用件数では「nanaco」「WAON」とも三千万件台で、「Edy」や「Suica」を上回っている。言い換えれば、流通系電子マネーは日常的な買物の決済手段として定着しつつあるわけだ。
一方、ネット販売でも日用品などの購入が広がりつつあり、日常の買物の使用する流通系電子マネーによる決済ニーズが高まってくることは必至。その意味では、流通系電子マネーを決済メニューに加えることで、GMSなど店販の電子マネーユーザーの通販・ネット販売の利用促進が期待できる。特に流通系電子マネーの場合、主婦やOLなどの女性の利用が多いと見られるという点でも、客層を広げたい通販事業者にとってメリットはありそうだ。
現状、通販での電子マネー決済は、あまり浸透していないのが実情だが、ヤマト側では、「通販も、これから電子マネーを使えるかどうかで顧客に選ばれる時代になる」(ヤマトフィナンシャル)と予測。決済サービスを起点に、通販の新たな利用顧客開拓と市場拡大を後押ししていく構えだ。