「今期、年商1,000億円へ」。通販専門放送を行なうQVCジャパンが不景気の中、順調に業績を伸ばしている。前期(2009年12月)では初の年商800億円超えを達成。今年に入ってからも、順調に業績を伸ばしている模様で今期は年商1,000億円の大台を目指すとしている。同社を率いるクリス・ホロビンCEOに前期の事業内容と今期以降の戦略や方向性について聞いた。
(聞き手は本紙編集長・鹿野利幸)
今期年商1,000億円へ、認知度向上など積極化――09年12月期の業績は。 「売上高は前年比1.6%増の811億円。利益は3.8%増(※金額は非公表)で増収増益だった」
――増収の理由は。 「お客様への『バリュー』を向上させることに注力したことだろう」
――「バリュー」とは。 「お客様は単に安い価格の商品が欲しい訳ではなく、お得感や高品質などの"付加価値"を求められている。これを追求した。例えば化粧品で言えば、従来は100ミリリットルだったものを150ミリリットルで販売した。内容量は5割増しだが、値段は2割しか増やさなかった。前期はジュエリーも好調だったが、品質や独自性にこだわった結果だと思う。端的な例としては100万円の独自デザインのジュエリーなども売れている。『バリュー』を追求することでお客様からご好評頂いた」
――不況の影響はなかったのか。 「寝具など買い替えの必然性がない商材などは苦戦した。あとは全体的にこの経済状況を考えればどうしても商品の平均単価は下がってしまうという影響はあった。ただ、お客様にはこれまでよりも多く、また頻繁に商品を購入頂き、むしろ一客あたりの平均客単価は昨年よりも上がっている。販売数量の伸びは売上高の伸びの倍以上となっている。要は『複数買い』をして頂けるようになった」
――「複数買い」を促す具体的な施策は。 「要は商品の選択肢を増やした。例えばTシャツなどをご提案する際に『カラーが選べる2点セット』としていくつかの色を用意して、1枚購入される場合、価格は4,000円。もし2枚購入されるなら7,000円でと。セットで購入されればお得な価格になり、かつお客様が好きな色柄のものを選べるわけだ。こうした『選べる』という訴求は08年の後半くらいから衣料品やジュエリー、化粧品、日用雑貨など各カテゴリーで積極的にやっていくようにした。こうした試みは奏功したと思う」
――増益の理由は。 「増収効果のほか、無駄を省き、本当にビジネスにおいて重要なものだけにコストを掛けるように見直したことは大きい。また、ベンダーとの協力も密にして商品コストを下げた。このほか、配送時の段ボールを改良したり、様々な部分でコスト削減を行なった結果だ」
――今期の計画は。 「大きなチャレンジだが、売上高は今期1,000億円を達成したい」
――年商1,000億円には前期比で2割以上、伸ばす必要がある。施策は。 「成長戦略として3つのゴールを設定した。『誰もがQVCの存在を知っている』『誰もがQVCの番組を見ることができる』『どの家庭にもQVCの商品が必ずある』。
今年から当社としては初めて広告を出した。全国紙への広告出稿や交通広告も実施。ヤフーなどのポータルサイトへのWEB広告も出した。今年はもっとこうした広告宣伝にお金をかけて強化していこうと考えている。
次に『番組を見ていただく』ためにどんなプラットホームでも対応する。ケーブル局や衛星、BSデジタルなどでQVCの番組が見られるようにするほか、ネットやIPTV、携帯電話でもライブなどで番組が見れるようにしている。新しいメディアやデバイスが出てきた場合も積極的に利用したいと思う。なお、3Dテレビではすでにテストを開始している。
私たちの存在を知ってもらい、いつでも番組を見て頂ける環境を整え、非常に斬新で説得力があり、当社でしか購入できない商品を探し出し提供して、多くのお客様に購入頂きたい。
第1四半期(1―3月)終了時点では年商1,000億円の目標を達成できるくらい順調に推移している。品質保証基準を厳格にし、関連法を遵守しながら、本当にお客様にとってよいサービスを提供して目標を達成したい」
今期年商1,000億円へ、認知度向上など積極化
――09年12月期の業績は。
「売上高は前年比1.6%増の811億円。利益は3.8%増(※金額は非公表)で増収増益だった」
――増収の理由は。
「お客様への『バリュー』を向上させることに注力したことだろう」
――「バリュー」とは。
「お客様は単に安い価格の商品が欲しい訳ではなく、お得感や高品質などの"付加価値"を求められている。これを追求した。例えば化粧品で言えば、従来は100ミリリットルだったものを150ミリリットルで販売した。内容量は5割増しだが、値段は2割しか増やさなかった。前期はジュエリーも好調だったが、品質や独自性にこだわった結果だと思う。端的な例としては100万円の独自デザインのジュエリーなども売れている。『バリュー』を追求することでお客様からご好評頂いた」
――不況の影響はなかったのか。
「寝具など買い替えの必然性がない商材などは苦戦した。あとは全体的にこの経済状況を考えればどうしても商品の平均単価は下がってしまうという影響はあった。ただ、お客様にはこれまでよりも多く、また頻繁に商品を購入頂き、むしろ一客あたりの平均客単価は昨年よりも上がっている。販売数量の伸びは売上高の伸びの倍以上となっている。要は『複数買い』をして頂けるようになった」
――「複数買い」を促す具体的な施策は。
「要は商品の選択肢を増やした。例えばTシャツなどをご提案する際に『カラーが選べる2点セット』としていくつかの色を用意して、1枚購入される場合、価格は4,000円。もし2枚購入されるなら7,000円でと。セットで購入されればお得な価格になり、かつお客様が好きな色柄のものを選べるわけだ。こうした『選べる』という訴求は08年の後半くらいから衣料品やジュエリー、化粧品、日用雑貨など各カテゴリーで積極的にやっていくようにした。こうした試みは奏功したと思う」
――増益の理由は。
「増収効果のほか、無駄を省き、本当にビジネスにおいて重要なものだけにコストを掛けるように見直したことは大きい。また、ベンダーとの協力も密にして商品コストを下げた。このほか、配送時の段ボールを改良したり、様々な部分でコスト削減を行なった結果だ」
――今期の計画は。
「大きなチャレンジだが、売上高は今期1,000億円を達成したい」
――年商1,000億円には前期比で2割以上、伸ばす必要がある。施策は。
「成長戦略として3つのゴールを設定した。『誰もがQVCの存在を知っている』『誰もがQVCの番組を見ることができる』『どの家庭にもQVCの商品が必ずある』。
今年から当社としては初めて広告を出した。全国紙への広告出稿や交通広告も実施。ヤフーなどのポータルサイトへのWEB広告も出した。今年はもっとこうした広告宣伝にお金をかけて強化していこうと考えている。
次に『番組を見ていただく』ためにどんなプラットホームでも対応する。ケーブル局や衛星、BSデジタルなどでQVCの番組が見られるようにするほか、ネットやIPTV、携帯電話でもライブなどで番組が見れるようにしている。新しいメディアやデバイスが出てきた場合も積極的に利用したいと思う。なお、3Dテレビではすでにテストを開始している。
私たちの存在を知ってもらい、いつでも番組を見て頂ける環境を整え、非常に斬新で説得力があり、当社でしか購入できない商品を探し出し提供して、多くのお客様に購入頂きたい。
第1四半期(1―3月)終了時点では年商1,000億円の目標を達成できるくらい順調に推移している。品質保証基準を厳格にし、関連法を遵守しながら、本当にお客様にとってよいサービスを提供して目標を達成したい」