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イオン、通販事業に本格参入 デジタルダイレクトを子会社化、2年後年商100億円に

2009年 8月17日 22:08

 スーパー大手のイオンが通販事業に参入する。8月下旬をメドに三菱商事の通販子会社、デジタルダイレクト(DD)に出資、連結子会社化。同社の通販カタログやテレビ通販枠を活用し、衣料品や食品などを通販展開する。店舗やカード会員を活用し、2011年度にはDDの売上高を百億円まで拡大させる。資金力、商品力、知名度を持ったイオンの通販参入は通販市場にも大きな影響を与えそうだ。

 イオンとグループのイオンクレジットサービス(ICS)はDDが8月下旬に実施する第三者割当増資を引き受け、新株3,324株を取得。取得金額は数億円と見られる。増資後の株主構成はイオンが35%、ICSが20%で合計55%となり連結子会社化する。残りの45%は引き続き、三菱商事が保有する。

 イオンは約1,700万人のクレジットカード会員に対してカタログを送付。加えて店舗でのカタログ配布や掲載商品を販売するなどで、通販の新規顧客の獲得を進める。商品ではイオンの商品調達力を活かし、食品や衣料品などを中心に販売するようだ。また、DDとイオンの物流拠点やコールセンターを共有化で関連コストを削減、収益力を高める。DDの売上高は093月期で約67億円。これを2年後に100億円まで拡大する計画。

 イオンはこれまでもネット販売を行ってきたが、ここ数年、水面下で複数のカタログ系通販企業に買収を打診してきた模様で成長分野である通販への本格参入を画策してきたようだ。商品力および資金力、知名度の高い同社の通販参入は強力な競合という意味で通販企業に影響を与えそうだ。

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