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新サービスは、"全国の酒蔵巡り、自宅で始めませんか"をコンセプトに、全国の蔵元が選んだ「蔵宅」でしか味わえない日本酒を専用の手書きラベルを貼って届ける。
価格は月額2680円(税込・送料込み)で、720ミリリットルの日本酒1瓶とニュースレター、初月のみお猪口もプレゼントする。
同社によると、日本には約1500の酒蔵があるものの、日本酒市場は大手メーカーのシェアが全体の4割を占めるほか、市場規模の縮小もあって中小酒蔵の生き残りは厳しい状況という。また、日本酒は銘柄で購入されることが多いが、同社では小規模な蔵元をクローズアップすることで、「日本酒も"人"から買う文化を作りたい」(荻原恭朗社長)とする。
そのため、「蔵宅」では家族や少人数で酒を造る蔵元に限定し、手作業で瓶詰めしたばかりの酒を届けることで差別化を図る。熟成酒ではなく、絞りたての酒を届けることもあり、日本酒をよく知る層よりもライトユーザーを開拓する。
毎月、日本酒と一緒に送るニュースレター(B5判・4ページ)には、当該月の日本酒を製造する杜氏を顔写真入りで紹介するほか、蔵元が薦める美味しい飲み方や、酒に合う料理なども掲載する。
通販サイト「NOMOOO」内では、おつまみなども販売しており、定期便に追加して酒と一緒に届けることもできる。
同社では、「良い日本酒を飲みたい消費者は、美味しいつまみやビールも欲しいのでは」(荻原社長)とし、定期便をひとつのツールとしてサイト内回遊につなげる。
サイトを開設して間もないものの、消費者の反応も良く、コンバージョンは2%程度という。今後は動画などを活用しウェブ上で蔵元と顧客との"つながり"を強化したい考えだ。
また、飲食店から毎月、お薦めの日本酒を届けて欲しいという声もあるため、親会社で酒類業務用販売・酒類小売店を展開する玉屋の物流網を活用して関東エリアの飲食店に定期便を展開することで、「蔵宅」の知名度向上につなげる。
一方、今夏をメドに、できたての地ビールを定期販売するコースも開設したいほか、「NOMOOO」ではオリジナル企画の日本酒やビールなどのPB商品を強化。酒の総合サイトとして存在感を高め、PB商品の海外販売も視野にある。