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ニッセン、シャディを買収

2012年 2月23日 17:37

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ニッセンホールディングスは2月20日、コーヒーメーカーのUCCホールディングスと資本業務提携し、UCC子会社でギフト事業のシャディを買収すると発表した。UCCはニッセンに20%出資し、筆頭株主となる。ニッセンは中高年の顧客が主力のシャディを買収することで、顧客層を広げる狙い。シャディのギフトやUCCのコーヒーを通販サイトなどで扱う計画。(画像はシャディのサイトのトップページ)
 
 ニッセンHDはシャディの発行済み株式をすべて買い取り、シャディほかグループ会社6社を3月末までに子会社化する。一部報道では買収額は100億円超とされているが、ニッセンHDでは「未定」(広報企画室)とする。
 
 シャディは加盟店を中心に、全国3000店舗を展開するギフト販売会社。店にはギフトカタログを置き、顧客は実際に商品を見ながら注文する仕組み。2011年3月期の売上高は約653億円。主要子会社のエニシルも含めると約888億円で、合算するとニッセンHDの連結売上高は2295億円となる。
 
 シャディの顧客は中高年が中心となることから、ニッセンHDでは買収による相乗効果が生まれると判断。顧客の誘導を図るほか、通販サイトでのギフト商材の取り扱いも検討するもようだ。
 
 一方、UCCはニッセンHDの第三者割当増資を引き受け、持分法適用会社とする。ニッセンは45億6500万円の資金を調達。全額をシャディ買収費用に充てる。UCCは2013年からニッセンHDに役員を派遣する。また、ニッセンHDはコーヒーなどUCCの食品の取り扱いも検討する。
 
 ギフト関連は結婚式の引き出物や葬式の香典返しなどで一定の需要が見込める分野。特にシャディは対面でのギフト販売を強みとしてきたものの、店舗事業は「先細り感がある」(業界関係者)という。また、加盟店ビジネスのため、通販サイトなどでギフト商材の取り扱いが増えると、店から反発を受ける可能性もある。狙い通りに相乗効果が生み出せるかどうかは未知数といえそうだ。

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