フェリシモが販売する、オリジナルの洗濯板がヒット商品となっている。２０１０年８月から昨年10月までの１年余りで、約18万３０００個を販売。昨夏にはスペシャルバージョンも追加している。

　人気となっているのは、同社の雑貨カタログ「クラソ」で販売している「ハンディー洗濯板コスコ」（税込８００円）。縦８センチ、横５・５センチ、厚さ３・５センチというミニサイズ。群馬県の主婦が考案したもので、顧客から商品開発のアイデアを募集する「生活雑貨大賞」で最優秀賞に選ばれている。

　特徴は、洗濯物を洗濯板にこすりつけるのではなく、洗濯板を動かして汚れを落とすこと。よくしなるシリコン製のため、洗濯ものの生地が波形の部分に入り込み、摩擦力で汚れを浮かせる。洗濯機では落ちにくい、頑固な汚れを落とすことが可能だ。

　同社では「ありそうでなかった発想の商品」（コーポレートコミュニケーショングループ）であることが人気の理由と分析。食べこぼしやスポーツなどでついた汚れや、ワイシャツの襟の汚れを落とすときなどに便利に使えるようだ。「生活雑貨大賞」から商品化されたものとしては、04年の「ゴムベルト」に続く大ヒット商品となった。

　昨年８月には、スペシャルバージョンとして、元阪神の赤星憲広さんとコラボレーションした商品として「少年野球応援スターコスコ」を発売。コスコが野球などのスポーツで汚れたユニフォームや靴下を洗うのに便利なことから誕生したものだ。価格は税込９００円で、商品価格のうち３％は、赤星さんが設立した基金活動に寄付され、少年野球の普及活動に運用されるという。