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ミクシィとDeNA 「mixi」にモール開設、3月下旬メドに〝ソーシャル性〟前面に

2012年 2月 3日 15:42

 ミクシィがソーシャルコマースに参入する。1月25日、仮想モール「ビッダーズ」などを運営するディー・エヌ・エー(DeNA=同・同、守安功社長)と業務提携を締結。ビッダーズのノウハウと仕組みを活用し、3月下旬をメドにSNS「mixi」内で仮想モール型のネット販売を展開する計画だ。既に「ビッダーズ」に出店している複数の通販実施企業の参加が決定。新規の出店店舗も含め、まずは開設時に出店数1000店舗を目指す。新たに開設するモールで「ユーザー間に『モノ』で始まるコミュニケーションを創り出したい」(ミクシィ)考えだ。

 両社は3月下旬をメドに、SNS「mixi」上に仮想モールを開設する。モール名称は未定。出店店舗の開拓やサポート、システムの提供はDeNAが担当する。運営は共同で行っていく考えだ。「mixi」ユーザー以外が閲覧できるかどうかは未定としている。

 現在決定している出店店舗は、ビッダーズに出店している「ローソンHMVエンタテイメント」「サンリオ」「セシルマクビー」の3店。ビッダーズ出店店舗以外でも、ミクシィとビッダーズの中心利用層である10~30代女性向けの商品を扱う店舗にも参加を促していく構想だ。

 モールの具体的な内容は未定だが、「mixiチェック」ボタンなどで情報を"共有"できるSNSの仕組みを活かした形になることは確か。「適切なタイミングで自然にモノが買える」(DeNA)ことを重視しているという。また、企業・個人が無料で作成できる「mixiページ」との連携については「(連携で)いろいろな効果が高まると思うので、可能性はある」(ミクシィ)としている。

 対応デバイスについては非公表だが、「ソーシャル性を重視したサービスにしたい」(同)ことから、「mixi」へのトラフィックが多く、SNSとの相性がいいスマートフォンを重視する可能性が高そうだ。

 出店料の徴収は現在は考えておらず、売り上げの数%を両社が分配する形になる。

 同取り組みは発表後、「すぐに数百の引き合いがあった」(DeNA)という。いまだ試行錯誤が続く「ソーシャルコマース」市場で成功事例を創出できるか、注目を集めそうだ。

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