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プラスロジスティクス・鈴木室長に聞く「配送品質に自信」

2012年 1月26日 12:18

7men.JPG 昨年12月に、ニッセンから家具など大型商品の配送業務を受託した(1349号で既報)、大手オフィス用品メーカー、プラスの子会社で物流事業を手掛けるプラスロジスティクス(本社・東京都豊島区、今泉三千夫社長)。近年は通販関連の物流を強化しており、2010年には千趣会とも提携をした。同社の強みや今後の展開について、執行役員の鈴木俊一経営企画室長に聞いた。(聞き手は本紙記者・川西智之)

 ――通販企業の物流受託事業を強化している。

 「当社は従来、同じプラスグループであるアスクルの物流を請け負っていた。ただ、3年前にアスクルに関わる事業に関しては、先方に譲渡したため、伸びしろを失った。そこで、成長市場である通販に目を付け、特化した3PL事業を展開することにした。温度管理が必要な食品は除き、需要が伸びているジャンルである、衣料品や家具、健康食品などを扱っている。ただ、通販企業の間ではまだ認知度が低いため、大手企業と組んで知名度を上げる必要があると考えていた」

 ――ニッセンの事業を受託した経緯は。

 「実は、ニッセンが郵便事業会社(JP)と提携した頃から、JPの下請けとして関わっており、全体の3割程度の荷物を運んでいた。今回JPが大型商品の配送を降りたが、こうした経緯もあり代わりに当社が請け負うことになった」

 ――強みはどこにあるのか。

 「家具などの大型商品に強い会社は少ない。当社はアスクル関連の配送で培ったノウハウが豊富にあり、家具に特化した配送システムだ。今回も品質面では、以前に比べてかなりレベルアップできるのではないか」

 「組み立てのある家具の配送は、顧客からのクレームが非常に多い分野だ。実際に家に行ってみないと分からない部分が多く、時間を超過して次の配送先に間に合わないことが頻繁にある」

 「こうした状況をセンター側がきちんと把握する仕組みを導入している。約束の時間に間に合わないケースでも、作業員を融通しあうことでクレームを減らす努力をしており、顧客企業からは『クレーム率が一ケタ減った』との声もある。また、元請けの責任として、各地のパートナー企業に顧客対応関連の教育を施している。今後は女性ドライバーも増やす計画もある」

 ――2010年には千趣会とも業務提携している。

 「家具配送を兵庫県、埼玉県、神奈川県など一部地域で行っており、今後はさらに地域を拡大する予定だ」

 ――今後は大型商品の配送受託に力をいれるのか。

 「当社は大型商品だけではなく、通販の倉庫運営にも強みがある。そのため、衣料品、健康食品などにも力を入れている。後発であるが、きちんとしたポジションを築いていきたい」

 ――倉庫運営における強みは。

 「多品種でもスピーディーに出荷体制を整えられるのが強みだ。在庫管理の精度と配送までのスピードを評価してもらっている」

 ――今後の展開は。

 「子会社のプラスカーゴサービスも含めて、3年後には現在の倍増以上となる売上高500億円を達成したい。それに向けて事業を推進する」
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