市場環境変化にそなえ接点拡大ジュピターショップチャンネル(JSC)は9月28日、都内の本社ビルで記者説明会を開催し、篠原社長が近況と今後の戦略などについて語った。それによると3月に発生した震災に伴う業績への影響も5月の大型連休前後までにほぼ回復し、客単価も上昇傾向にあるという。また、視聴世帯数の目減りが懸念されていた7月のテレビ放送の完全デジタル化後も、それ以前と「数字(業績)はほとんど変わることなく推移している」としており、今上期(4~9月)は「ここ数年の成長率を上回るペースの増収率」になるもようで前年同期比では4~5%増で推移する見通しのようだ。篠原社長が説明会で語ったJSCの近況と今後の戦略とは。(一部抜粋および要約)
小売り市場全体も大きく変わりつつあるが、我々の通販、テレビショッピングもまた大きく変化しつつある。スマートフォンやタブレット端末、ソーシャルネットワーク、インターネットテレビなど色々なデバイスや仕組みが出てきている。特にテレビについては今年7月に完全地上デジタル化という節目もあった。お客様との接点が多様化し、環境が変わってきている。
当社はこれまで増収を維持してきており、今期も上半期までは順調で、ここ数年の伸び率よりも高い成長率で増収を維持できそうだ。震災後、5月のゴールデンウィークくらいからほぼ震災前の状況に戻っており、客単価も上昇傾向だ。ただし、これから厳しい環境の中で勝ち抜き生き残っていくためには、今後の成長戦略が重要で様々な準備を開始している。
これまでの当社の成長要因は一貫したオペレーション体制を高いレベルで維持、強化してきたこと。また、「商品」と売り場である「番組」の強化で高い販売力を構築してきた。例えば、お得な目玉商品を紹介する夜12時からの「ショップ・スター・バリュー(SSV)」でつい先日のことだが、震災後の対策グッズというところで、「ブラック&デッカー」のLEDライトバーを1日の過去最高販売個数となる5万個超を販売した。ちなみに売上額ベースでの1日の過去最高記録は「ダイソン」の掃除機で6・4億円超を売り上げた。また毎年11月1日に行う特番で昨年は日商の最高額である13億円超を記録し、最高日商を更新した。
これまでの基本の施策は変えないが、今後は時代の変化に対応した施策も行っていかねばならない。「地デジ化」にこれに伴う視聴環境の変化で懸念された視聴者の減少はあまり影響なく、数字(売り上げ)も従来までと大きな変化は見られなかった。ただ、今後、お客様との接点が多様化、変化していくことは間違いないからだ。
現状、テレビをコアにネット、ケータイ、店舗、カタログなど様々な媒体でお客様との接点を増やし、視聴環境の変化に対応していこうとしている。一環として7月上旬から、通販サイト内でテレビ放送と同等の高画質で通販番組映像の無料ストリーミング配信を始めた。また、iPhoneやiPadでショップチャンネルの「番組ガイド」や「カタログ」が見られるアプリの配信も始めた。さらに来るべきインターネットテレビのため、昨年3月から、ジュピターテレコム(JCOM)が同社のケーブルテレビの加入者などを対象に展開するサービスを活用し、過去に放送した番組を視聴者が好きなときに視聴できる「SHOPオンデマンド」を開始している。
各方面で接点を増やしつつも、基本である商品力、番組力の強化を愚直にしていくということが成長力の肝であることは間違いない。目玉番組でしっかりと売り上げを作れるコア商品を販売しつつ、様々なお客様の嗜好にあった番組を作り、それぞれのターゲットに訴求していく。
あわせて、様々な販路を模索されるパートナーとしっかり組んで、訴求力の高い商品を販売していく。一昨年には有力化粧品ブランドや大手アパレルメーカーなど多くの有力企業に当社の番組にデビュー頂いた。昨年もセレクトショップのユナイテッドアローズ(UA)と組み、都内の旗艦店から中継した。アパレルブランドの「マークジェイコブス」や「ランセル」などにも登場頂いた。ちなみにUAさんとは10月15日に大阪・梅田の新たな店舗から中継する予定だ。
こうした専門店やブランド、また、ネットショップなどのトップランナーの皆さんとのタイアップ番組や色々な地域の名産品を紹介する「日本を見つけよう」という番組もここ数年、力を入れているが、こうした試みにも力を入れ、成長を維持していきたいと考えている。
ジュピターショップチャンネル(JSC)は9月28日、都内の本社ビルで記者説明会を開催し、篠原社長が近況と今後の戦略などについて語った。それによると3月に発生した震災に伴う業績への影響も5月の大型連休前後までにほぼ回復し、客単価も上昇傾向にあるという。また、視聴世帯数の目減りが懸念されていた7月のテレビ放送の完全デジタル化後も、それ以前と「数字(業績)はほとんど変わることなく推移している」としており、今上期(4~9月)は「ここ数年の成長率を上回るペースの増収率」になるもようで前年同期比では4~5%増で推移する見通しのようだ。篠原社長が説明会で語ったJSCの近況と今後の戦略とは。(一部抜粋および要約)
小売り市場全体も大きく変わりつつあるが、我々の通販、テレビショッピングもまた大きく変化しつつある。スマートフォンやタブレット端末、ソーシャルネットワーク、インターネットテレビなど色々なデバイスや仕組みが出てきている。特にテレビについては今年7月に完全地上デジタル化という節目もあった。お客様との接点が多様化し、環境が変わってきている。
当社はこれまで増収を維持してきており、今期も上半期までは順調で、ここ数年の伸び率よりも高い成長率で増収を維持できそうだ。震災後、5月のゴールデンウィークくらいからほぼ震災前の状況に戻っており、客単価も上昇傾向だ。ただし、これから厳しい環境の中で勝ち抜き生き残っていくためには、今後の成長戦略が重要で様々な準備を開始している。
これまでの当社の成長要因は一貫したオペレーション体制を高いレベルで維持、強化してきたこと。また、「商品」と売り場である「番組」の強化で高い販売力を構築してきた。例えば、お得な目玉商品を紹介する夜12時からの「ショップ・スター・バリュー(SSV)」でつい先日のことだが、震災後の対策グッズというところで、「ブラック&デッカー」のLEDライトバーを1日の過去最高販売個数となる5万個超を販売した。ちなみに売上額ベースでの1日の過去最高記録は「ダイソン」の掃除機で6・4億円超を売り上げた。また毎年11月1日に行う特番で昨年は日商の最高額である13億円超を記録し、最高日商を更新した。
これまでの基本の施策は変えないが、今後は時代の変化に対応した施策も行っていかねばならない。「地デジ化」にこれに伴う視聴環境の変化で懸念された視聴者の減少はあまり影響なく、数字(売り上げ)も従来までと大きな変化は見られなかった。ただ、今後、お客様との接点が多様化、変化していくことは間違いないからだ。
現状、テレビをコアにネット、ケータイ、店舗、カタログなど様々な媒体でお客様との接点を増やし、視聴環境の変化に対応していこうとしている。一環として7月上旬から、通販サイト内でテレビ放送と同等の高画質で通販番組映像の無料ストリーミング配信を始めた。また、iPhoneやiPadでショップチャンネルの「番組ガイド」や「カタログ」が見られるアプリの配信も始めた。さらに来るべきインターネットテレビのため、昨年3月から、ジュピターテレコム(JCOM)が同社のケーブルテレビの加入者などを対象に展開するサービスを活用し、過去に放送した番組を視聴者が好きなときに視聴できる「SHOPオンデマンド」を開始している。
各方面で接点を増やしつつも、基本である商品力、番組力の強化を愚直にしていくということが成長力の肝であることは間違いない。目玉番組でしっかりと売り上げを作れるコア商品を販売しつつ、様々なお客様の嗜好にあった番組を作り、それぞれのターゲットに訴求していく。