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グーグルなど  中小企業に無料でサイトを、ネット販売機能も搭載

2011年 9月14日 19:05

 7-2.jpgグーグルは9月13日から、KDDIや中小企業基盤整備機構などと組み、中小事業者や個人事業主を対象とした「みんなのビジネスオンライン(みんビズ)」を開始した。「15分で簡単に作成できる」というKDDI子会社が展開するウェブサイト作成サービス「Jimdo(ジンドゥー)」で中小事業者が無料でネット販売機能などを有した独自ドメインのサイトを持つことができるもの。

 サイト開設を希望する企業は「みんビズ」の専用サイトでドメイン名を決定後、「農業」など主要14業種向けに最適化された84のテンプレートの中から、好みのものを選びサイトを作成する仕組み。サイトの作成などでの不明点は電話やメールでサポートも行う。「テンプレートとは言っているが、すでに業種別にサイト内に置くべきコンテンツや参考文章、配置が最適化された『8割完成したサイト』だ。知識は必要なく、『クリックとタイプ』だけで簡単に作成できる」(KDDIウェブコミュニケーションズ・高畑哲平SMB事業本部長)という。なお、サイト開設後、1年間は無料だが次年度以降は月額1470円の料金が発生する。

 作成されたサイトには販売可能商品数は15点(それ以上は別途、料金が発生)までだが、ネット販売機能も搭載、「ペイパル」で決済も可能。また、グーグルのウェブ解析ツール「グーグルアナリティクス」が標準搭載。このほか、スマホ表示用の自動変換機能や画像のアップやユーチューブを使った動画の組み込みも簡単に行える。

 グーグルは「中小企業支援が目的。現時点では収益を上げようとは思っていない」(グーグル代表取締役・有馬誠氏=写真右)とするが、日本の企業の97%以上を占めるという中小事業者をオンライン上に誘導することで広告主の育成を図る狙いがあると見られる。KDDIは「ジンドゥー」の拡販などを狙う模様。

 今後、グーグルはITコーディネーター協会などと組み、全国の商工会議所などで「みんビズ」の活用方法などのセミナーを開催(初年度は20カ所を予定)し、同サービスを告知、初年度で15万社の利用を見込むとしている。これまでネット上には存在しなかった新たな通販サイトが登場してきそうで、うまくいけば通販市場の底上げにも寄与しそうだ。

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