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LLBJ "新ブランド"が好調、秋冬は小さめサイズで拡販

2011年 7月 7日 13:51

アウトドア衣料品などを販売するエル・エル・ビーンインターナショナル日本支社(LLBJ=所在地・東京都武蔵野市、ビル・ポンド代表)は8月から、新ブランド「L.L.Beanシグネチャー」の秋冬商品を発売する。同ブランドは日本では今春から販売をはじめ、特に通販では「予想を上回る売れ行き」(同社)を見せ、通販全体の売り上げを引き上げているようだ。秋冬は「ゼロ」や「ペティート」といった日本人に合う小さめサイズの展開も始めており、LLBJでは「シグネチャー」の秋冬商品投入で更なる売り上げ拡大を図る。

エルエルエル.JPG 「L.L.Beanシグネチャー」は昨年3月から米本社が、日本では今年4月上旬から店舗および通販で販売をスタートした新ブランド。LLビーンがこれまで販売し続けてきた伝統的なデザインや定番の商品を現在風にリメイク・アレンジしたファッション性を高めた新たなラインで同社のコア顧客層よりも若く、ファッションに関心の高い30代などの新規層を獲得する狙い。

 8月から日本でも販売を始めるシグネチャーの秋冬は米国とほぼ同数の約200アイテムで通販サイトや通販カタログではフルライン、全国17の店舗では一部の靴やアクセサリーを除いた100アイテムを販売する。なお、通販カタログは8月22日と11月7日に秋と冬の商品を分けて、それぞれ別々に発刊する。
 
 ウィメンズではコットンを8割、シルクを2割使用した肌触りの良いフランネルを使い、襟や袖、裾のラッフル(ひだ飾り)が特徴的なワンピース「コットン/シルク・フランネル・ドレス」(写真左=価格1万8000円)や、ウールを使い、襟元とウエストにレザーのバックルをあしらった従来のLLビーンにはないライダース風ジャケット「メリマックジャケット」(写真右=同3万円)。メンズでは13オンスのキャンバス地に肩、肘、フロントポケットのトリムにレザーをあしらいつつ、200グラムのシンサレート(高性能中綿)を使用して保温性を高めた「ギルフォードパーカー」(写真中央=同4万3000円)などを展開。

 このほか、春夏でも人気だったLLビーンの定番商品のメイン・ハンティング・シューズのアッパーソール部分に皮でなく、ワックスドコットンを使用したブーツ「ウォッシュド・キャンバス・メイン・ハンティング・シューズ」の新色や6インチのショート丈なども発売予定で安定した人気を集めそうだ。

 今秋冬からはウィメンズに関しては、日本では「5」に相当する「0(ゼロ)」や、「ペティート」など"小さめサイズ"の導入を一部の商品でスタート。この結果、日本人によりフィットするサイズ展開となるようでLLBJではさらに拡販を強化したい考えだ。

 LLBJでは今年4月のシグネチャーの販売開始以降、特に通販は、同じく4月から開始した通販購入商品の送料無料化の効果もあって、今期(2012年2月)に入り、「期待以上の売り上げ」(ポンド代表)として、業績は好調に推移しているようだ。

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ビル・ポンド日本支社代表に聞く 「シグネチャーが予想以上に好調な売れ行き」 
                            
今春から販売を始めた同社の新ブランド「L.L.Beanシグネチャー」の売れ行き状況などについて、エル・エル・ビーンインターナショナル日本支社のビル・ポンド日本支社代表に聞いた。
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 4月上旬から「シグネチャー」の販売を開始した。3月には震災もあったが、売れ行きはどうか。

 「震災があったにも関わらず、私たちの予測よりも非常に高く、好調に売れている」

 春夏の売れ筋は何だったのか。

 「メンズでは『マドラスチェックのシャツ』や『リネンシャツ』。また、伝統的なデザインをインスパイアされた新しいデザインの『ポロシャツ』などの売れ行きは大変良かった。ウィメンズで『キャンプ・シャツ・ドレス』が好調でカジュアルなシャンブレー生地のものやシルクが高級感のあるものなど両方とも人気だった」

 「シグネチャー」の狙いの1つはLLビーンの既存顧客よりも若い世代の取り込みなど新規層開拓にあったと思うが成果は。

 「成果は店舗と通販で違う。まず店舗では既存のお客様以外の新しいお客様にご購入頂けるようになっている。年齢層が当社のいつもの客層よりもお若い方であり、そういった意味では狙い通りだ。(通販カタログを既存客中心に配布しているため、新規というよりも)通販では既存客のお客様に非常に受けており、既存の商品にあわせて『シグネチャー』を購入頂けるお客様が多い。いずれにせよ売り上げに大きく貢献している」

 今春の「シグネチャー」の販売開始時に初年度の売上目標として「(LLBJの)総売上高の7~11%を見込む」としていた。現在のペースは。

 「予定の通り、十分達成できると思う。上(11%)の方になるのではないか」

 今期(2012年2月)に入ってからの通販ビジネスの状況は。

 「ダイレクトチャネルの売り上げは今期、期待以上に好調に伸びている。理由は『シグネチャー』の販売開始と、4月から同じく開始したフリーシッピング(送料無料化)だ。震災もあり、環境は決してよくない中、今のところは非常に好調に推移している」




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