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同社が描くブランドとの在庫連動は、「商品さえ預けてくれれば、スタイライフとパルコが持つすべての売り場で無駄なく売る」(岩本社長)仕組み。
まずは「スタイライフ」やKDDIとの「au oneブランドガーデン」、4月に出店した「スタイライフ パルコ・シティ店」といったネット販売用の在庫を厚くしてもらう。一方で、スタイライフは通販雑誌「ルックス」を軸に中国展開を始めていることもあり、同媒体を通じた中国向け販売や、将来的にはパルコのリアル店舗への配送も視野に在庫一元化を進めたい意向だ。
スタイライフは自社倉庫にブランドが持つ通販商材の多くを確保することで、ブランドの直営通販サイトのフルフィル業務受注につなげたい狙いもある。
パルコはリアル店舗のテナントを「スタイライフ」サイトに誘致することで、同時に「スタイライフ パルコ・シティ店」のブランド拡充につなげる取り組みを始めており、フルフィル面などが弱点のモール運営を補完したい考えのようだ。
ネット販売とブランドの在庫連動については、スタートトゥデイが、主力ブランド2社と取り組みを開始。物流拠点「ゾゾベース」と、ブランドが店舗向けの配送拠点に持つ配分が決まっていない在庫(フリー在庫)の情報を共有化している。「ゾゾ」で当該ブランドの商品在庫がなくなった場合でも、フリー在庫があればサイト上に「取り寄せ」と表記し、ブランドの配送拠点から「ゾゾベース」を経由して購入者に届ける。
これに対し、スタイライフの場合は自社倉庫にフリー在庫を確保する。実現すれば、各サイトの受注状況に合わせて商品を無駄なく迅速に発送できる反面、メーカー側は1商品当たりの在庫を相当数、スタイライフに預ける必要があるだけに、販売チャネルとなる各サイトの販売力が重要になりそうだ。