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光文社、電子カタログ創刊――初年度売上高3億円見込む

2011年 4月21日 17:50

 光文社が通販事業に力を入れ始めている。4月1日、自社サイト内で読めるデジタル通販マガジンを創刊。女性誌「STORY」などで取り上げているブランドとのコラボレーション商品などを掲載し、「目に見える読者サービス」(ブランド事業部・末光達郎ディレクター)を強化していく戦略だ。創刊号はデジタル版と同時に書店売りの「STORY」と「美STORY」に冊子をブックインブック形式で同梱、読者に働きかける。開始後1週間の出足は「予想以上にいい」(同)とし、まずは好調なスタートを切ったようだ。こうした取り組みを進めていき、初年度は3億円、5年後は10億円の通販売り上げを達成したい考えだ。

 創刊したデジタル通販マガジンは「セレSTORY」(A4変形・創刊号は37ページ)。「STORY」「美STORY」公式サイトや同社通販サイト「kokode.jp」などに入り口を設置している。

 同社では、以前から他社と連携し、出産祝い・内祝いの「ちびVERY」専用通販サイト「VERY MARKET」や女性誌「JJ」の通販サイトなどを展開していたが、「STORY」ではイレギュラー企画で通販を行っていたのみだった。ただ、今後は通販サイトも「情報発信の場」とする、ブランドと読者を結びつけるモデルの構築が必要と判断。今年3月から自社通販サイトの名称を「kokode〓jp」に変更して積極展開を開始し、こうした動きの一環として、このたびデジタル通販マガジン「セレSTORY」の発行に着手した。

 「セレSTORY」創刊号では、40代女性が中心読者の「STORY」で取り上げているブランドの洋服や服飾雑貨など63アイテムを販売。特に、「店舗やブランドへの入り口として(「STORY」が)盛り上げなければならない」(同)との方針から、各人気ブランドとのコラボレーション商品や限定商品、先行販売商品などを掲載基準にして紹介している。これらの商品はすべて「kokode〓jp」でも購入可能。「セレSTORY」での購入は誌面上で商品価格枠をクリックすると、「kokode〓jp」の当該商品ページにリンクする仕組みだ。

 「セレSTORY」のデザインはカタログ的ではない、ファッション誌と同じ見せ方を重視。誌面の更新は毎月1回、1日に行う。今後は「STORY」「美STORY」で、通販ページを毎月10ページ程度展開する予定で、「セレSTORY」ではこの通販ページを毎回組み込む形で「足し引きしながら」(同)更新していく計画だ。そのため、ページ数は一定ではなく、流動的に増減するようだ。

 今後はアパレルが盛り上がる10月に、再度ブックインブック形式で同誌を配布する予定。
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