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ヤマトグループ、冷凍食品などの海外通販支援

2011年 2月24日 18:13

 ヤマトグループは、日本の事業者が扱う冷凍・冷蔵の食品をアジア各国で販売する際の支援事業の展開を構想している。現在、構築を進めている「宅急便」の海外ネットワークを活用する試みで、今年7月にも、既に「宅急便」のインフラが整備されている台湾で取り組みを開始。新たに「宅急便」事業を始めている中国・上海やシンガポールなどでも体制が整い次第、同様の展開をしていきたい考えだ。

 台湾では、現地の統一グループが中心となって「宅急便」を手掛けている。今回の取り組みは、台湾での日本食ニーズと、海外で自社の商品を販売したい日本企業のニーズをマッチングさせる試みで、第1弾として食品のカタログ販売を行う北海道ゼネラルフーズ(本社・北海道函館市、園田哲三社長)と組み、カニシャブセットやシシャモなどの海産物を頒布会形式で販売。価格は送料込みで1個5000円前後になるようだ。

 冷凍の商品を苫小牧港から船を使い台湾に運ぶ仕組みで、「通関作業などを含め4、5日程度で現地に届く」(ヤマトホールディングス広報)という。また、現地では、統一グループが営業を行い、「宅急便」のセールスドライバーが荷物の配達時などにチラシを配布するなどして顧客を開拓する。

 台湾では、10年ほど前から統一グループが「宅急便」事業を展開しており、「『宅急便』のインフラが整備され、販売力もある」(同)ことから、日本企業と連携した冷凍・冷蔵食品の展開に着手。ヤマトグループでは現在、アジア圏で「宅急便」ネットワークの拡充を進めているが、「まずインフラの整備に注力し、将来的に地域に根ざした形で販売力がつけば、台湾以外でも同様の展開ができると思う」(同)としている。
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