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新日本製薬の美容ジェル、ギネス認定 海外戦略を強化へ

2025年 1月30日 12:00

 新日本製薬は、2年連続でギネス世界記録の認定を受けた。認定を、グローバルブランドとして成長するための象徴的な目標にする。全社員で目標を共有するための、インナーブランディングにもつなげている。

 化粧品ブランド「パーフェクトワン」のオールインワン美容液ジェルシリーズが、世界で最も売れている「顔用保湿ジェルブランド」に認定された。

 認定式で、後藤社長は、「厳格な審査のそ上に乗ることができて嬉しい。認定は、チャレンジする人の目標になる。さまざまな方に支えられ、社員一丸で勝ち得た勲章。業界においても若い企業の目標となる企業になれるよう、社員とともに歩みたい」とあいさつした。

 シリーズは06年の発売以降、国内では累計販売個数で8年連続売上№1を獲得している(富士経済調べ)。世界的に信頼性の高いギネス認定を背景に、海外戦略を強化する。

 海外売上高は、21年に構成比3%の約9億円に成長した。前期は、東南アジアの戦略見直しを決め、売り上げはない。昨年、米国法人の設立。今期は、ブランド認知を図り、米国で1億円の売り上げを目指す。ギネス世界記録に対する信頼度が高い同国では、プロモーションにも活用していく。

 ギネス世界記録は、世界で年間6万件ほどの申請がある。認定は、4~5000件。国により認知の差はあるが、イギリス発祥のため欧米の認知は高い。約20ある条件をすべて満たす必要があり、今回の審査では第三者機関調査の販売数などを含め申請した。認定の事実は、世界で利用できる。

 美容関連で活用例もある。国内では、北の達人コーポレーションが、マイクロニードル化粧品の累計販売個数で、20~23年度まで4年連続でギネス世界記録の認定を受けている。
 
新日本製薬
グローバルブランドに挑戦
「少なくとも100億円」

 「全社員で築き上げた金字塔。社員のみんな、ありがとう」。1月24日、ギネス世界記録の認定証授与式に出席した後藤孝洋社長(=写真)は、社員に向けてそう語り、受賞を喜んだ。ギネスを目指す意義を、後藤社長に聞いた。
 

 ――ギネス世界記録に挑戦する価値、目的意識は。

 「まずは国内No.1ブランドを目指した。オールインワンジェルで4年ほど獲得した頃に次の目標をギネスに定めた。当時は申請に至らず、22年度に初めて認定を受けた」

 「認定に向かう距離感、社員自身が一つひとつ取り組みを積み上げ、認定を受けることでグローバルブランドに近づく実感が得られる。世界にいけると皆で共有したいと考えていた」

 ――認定が「チャレンジする人の目標になる」と話した。後藤社長の次のチャレンジは。

 「グローバルブランドとして自ら発信するだけでなく、周囲から認められるようになることが目標だ」

 ――現状は海外戦略の見直しで売り上げはほぼない。中期計画では3年後の27年9月期に20億円の売り上げ、4%の構成比を計画する。グローバルブランドとして発展するために将来的にどの程度の規模を目指す。

 「前中計は4年で50億円を計画したが、より現実的に戦略を見直した。構成比で50%を越えてくるものが、グローバル企業。少なくとも100億円を超えて初めて仲間に入れると考えている」

 ――戦略見直しを進めている東南アジアの進捗は。

 「現状は連携先の選択を進めている。具体的な戦略はこれからになる」

 ――世界におけるギネスの認知は。

 「メイドインジャパンは、まだ十分世界で通用する。これに加わることでブランド価値を高めたい」

 ――プロモーションの面でも活用していく。

 「活用していく。No.1が溢れているが、ギネス記録は世界で最高峰の信頼がある。認知の高い米国でも活用していく」
 
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