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ユーグレナが希望退職の募集開始 上場後初、黒字体質の定着へ

2025年 1月16日 12:00

 ユーグレナは2月3日から、希望退職者の募集を開始する。上場後初めて。ユーグレナ単体の全社員のうち50人を募集する。6期連続で連結営業損失を計上していた。不採算領域の撤退や縮小、コーポレート部門の圧縮をすすめ、キューサイなどグループ会社に依存しない収益体制を構築することで黒字体質の定着を目指す。

 
 早期希望退職の募集は2月28日までで、退職日は3月31日。応募者に対しては特別退職金を支払う。希望者に対して支援会社を通じてキャリアカウンセリングや求人紹介、面接対策、スキルアップ支援などの再就職支援を行う。

 特別退職金などの費用として2億5000万円を今期第1四半期に特別損失として計上する。全体でのコスト削減効果は「応募者が確定していないため未定」(同社)としている。

 対象は契約社員やアルバイトなどの有期雇用を除く全社員で、募集人数は社員数の2割にあたる。現状社員数は250人で、希望退職者の募集を通じて人員構成の最適化と人員効率の向上を図る。

 希望退職の募集を継続的に行う予定は「現時点でない」(同)とした。今後は社員の能力を活かして、経営基盤の強化を図る考え。

 なお、ユーグレナの今第3四半期(1~9月)の連結売上高は3.5%増の352億7300万円。調整後EBITDAは同64.0%増の32億4700万円、連結営業利益は1億6000万円(前年同期は9億5900万円の損失)だった。サティス製薬グループの連結効果や収益改善を推進したことで連結黒字を達成していた。

 昨年2月に発表した中期経営計画で、研究開発力を活かした事業推進や黒字体質の転換をすすめ、バイオ燃料事業などを新たな収益の柱に育成する方針を掲げる。第3四半期におけるバイオ燃料事業は営業損失3億4600万円(同6億2600万円の損失)を計上。今後、バイオ燃料事業を推進する事業方針の変更はないとした。

 ユーグレナ単体の23年12月期の売上高は前期比38.5%増の89億5700万円、営業損失は32億7500万円(前年同期は35億3200万円の損失)だった。食品ブランドの「からだにユーグレナ」や化粧品ブランド「CONC」が収益の柱となる。
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