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論点整理を受け、消費者委で審議される課題は、(1)特定保健用食品(トクホ)の表示許可制度、(2)健食表示の効果的な規制と適切な情報提供の仕組みについて。
(1)では再審査手続きを行う際の判断基準の明確化や、表示許可の一時停止措置が行える仕組みを検討する。(2)では健康増進法や景表法など表示関連法の連携による執行力の強化や、消費者からの相談受付体制の整備、アドバイザリースタッフの活用体制の整備などだ。
これら検討課題について、松本委員長は「再審査手続きや一時停止措置に関するものなど、法改正につながる議論を優先する」としており、相談受付体制やアドバイザリースタッフの活用については、「早急に結論を出すべきテーマではない」(同)としていた。
また、審議の進め方は「個別テーマによって消費者委や各部会、調査会など審議する場を分ける」(同)としたほか、新たな調査会発足の可能性も示唆していた。再審査手続きの検討では、法律面からのアプローチと共に技術面からの議論も必要となるが、技術者が中心となって組織する「新開発食品調査部会」では、法律の専門家の不在など人事面で不安が残るためだ。
これを受け、10月の消費者委で(1)について言及。専門家からなる小規模のグループで調整の上、審議が可能な場合、専門の調査会を設置する意向を示した。
ただ、消費者委傘下ですでに7つの部会や調査会が運営されていることを考えると、運営スタッフの確保も難しい。何より問題なのは、長期に渡る議論が予想されるにも関わらず、今の消費者委の組織は来年8月末で一旦解散となること。現在のメンバーが再任される可能性はあるが、それまでに審議を始め、一定の結論を見出さなければならない。花王の「エコナ」問題以来、注目される健食の表示規制に関わる審議だけに、消費者委は早急にスケジュールを明らかにする必要がある。