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カンダHD、通販物流強化へ――11月に新物流センター

2010年 8月19日 14:29

 物流企業のカンダホールディングスは今年11月、通販企業などを対象とした新規物流センターを群馬県内に開設する。これに伴い、入荷・検品から保管、流通加工、出荷、返品処理など通販に必要な物流業務をパッケージ化したサービスを開始。中小の通販実施企業を中心とした物流アウトソーシング需要を取り込む。

 同社が新たに開設するのは「北関東館林物流センター」(群馬県邑楽町)。倉庫棟は2階建てで、延床面積1万7285平方メートルという大型の物流拠点だ。

 新センターが11月に稼働開始するのに伴い、成長市場である通販業界への営業を強化。中小の通販実施企業をメーンターゲットとし、とくに初めて物流業務をアウトソーシングする企業を取り込むことで、複数の通販企業が利用するセンターとして運営する考えだ。

 このため、中小でも利用しやすいパッケージ型のサービスを開始する。同社は、自社開発のWMS(倉庫管理システム)や受発注システムで顧客に応じた仕様にカスタマイズできるのが強みで、システム使用料や配送料、保管料を含め、商品1個当たり500円から請け負う。足回りは大手の配送企業を利用するという。

 基本サービスの詳細は入出荷作業と保管業務、発送(60サイズ、北海道・沖縄は除く)、納品書発行、基本の梱包資材、棚卸(年2回)、出荷完了報告、入出荷履歴報告、日次在庫報告となる。

 別料金のオプションとしてリアルタイムの在庫情報や商品の画像撮影、ギフトラッピングなどにも対応するという。

 新センターは、空調付きの常温倉庫のため、化粧品や健康食品、アパレル、雑貨などを対象商品にしている。

 同社では、保管スペースや出荷スピードといった物流キャパシティー拡大への対応に迫られる時期として「1日当たり150~300ケースの出荷数が物流アウトソーシングにもっとも適している」とする。また、「商品開発や顧客対応、サイト運営など事業の売り上げに直結する業務に経営資源を集中させることが大切」(同社)としており、通販企業の成長を物流面からサポートする。
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