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ベルーナ、若年層向け事業強化

2010年 5月27日 11:43

 ベルーナは、若年層向け事業を強化する。主力のカタログ事業のうち、2―30代女性を対象にしたカタログの2010年3月期の売上高は98億円前後で、同事業全体の約15%だった。今後はネット販売への取り組み強化などで、250億円まで増やす。カタログ事業は近年、売り上げが減少していたが、前期は配送日数短縮などのサービス強化が奏功し、アクティブ会員が約1.3%増加するなど立ち直りの兆しがみえる。五年後には同事業の売上高を1000億円まで伸ばす計画だ。

 10年3月期のカタログ事業売上高は、前期比3.0%減の645億2400万円。このうちネット販売売上高は同26.3%増の72億5000万円だった。ネット販売の比率は11.6%だが若年層向け事業「リュリュ」「ルアール」に限ると、42.5%となり前期から10.3ポイント上昇。新規顧客獲得に貢献した。

 低価格商品のラインアップ拡充が購入率増につながっており、若年層の多いネット販売では大きな効果を発揮している。11年3月期のネット販売売上高は105億円を見込んでおり、若年層向け事業ではネット販売比率が50%を超えると予想。ネット販売強化のほか、商品力の強化や新規顧客の開拓などにより、若年層向け事業の売上高は年3―40%の成長を見込んでいる。

 カタログ事業全体では、11年3月期も低価格路線を推進することで、売上高は前期比9.3%増の705億円を予想。年10%の増収を達成することで5年後には1000億円に到達する見込みだ。

 一方、単品通販事業では、今期中にも中国でワインの販売を開始する。「まずは卸売りからスタートし、その後ネット販売を行いたい」(安野清社長)としており、将来的には健康食品や化粧品の中国での展開も視野に入れる。単品通販事業の10年3月期売上高は、前年同期比13.9%減の217億700万円。マーケティングの見直しや商品力強化により、5年後の売上高は350億円を計画している。

 同社は金融・不動産関連事業を縮小し、カタログ事業や単品通販事業といった本業の通販に注力することで、収益の回復を目指す方針を打ち出している。
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