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ベネッセ 「雑誌+食品」を直販で、事業の"すき間"を埋める

2010年 5月23日 19:17

 3-2-1.jpgベネッセコーポレーションは9月から中高年層をターゲットにした新規事業を開始する。これまで生活事業として妊娠や出産、子育てなどを介護事業として施設の運営など複数の事業を展開してきたが、これらの事業間でターゲットの"すき間"があると判断。新たに「旅」をテーマにした雑誌を創刊し、50代以上の新規客層を開拓する。雑誌の通販を通じて新規顧客の開拓を図り、将来的には通販も検討していくもよう。
 
 開始したのは「LTV(ライフタイムバリュー)事業」で、"生きがい"をコンセプトに展開する。これまで年代ごとにターゲットを想定し、子育てや育児、家事、語学習得などをテーマにした事業を展開してきたが、50代のシニア世代へのサービスは無かった。しかし、これら層は少子高齢化に伴って、今後人口の増加が見込めると判断。雑誌の直販で新規顧客を開拓し、雑誌の読者に対して順次、新たな商品やサービスを提案していく考えだ。
 
 創刊する雑誌は「にほん日和」(A4変形サイズ、オールカラー、100ページ、毎月1890円、送料込)。雑誌はベネッセが直販し5万部強を発行する予定。雑誌や付録のガイドブックを活用して実際の外出を楽しめる内容としたほか、雑誌と一緒に届ける特産品で、実際に外出しなくても旅気分を味わえるようにした。

 雑誌では写真を中心に地域の文化や食、自然、歴史、祭などを紹介。雑誌には毎月地域の名産品や食べくらべセットなどの食品を付けて届ける。加えて、実際の外出時に持ち歩ける都内近郊の名所を紹介するポケットサイズのガイドブックなども提供していく。

 創刊号となる9月発刊予定の10月号では紅葉をテーマにした特集「地元に愛される素敵な紅葉&温泉へ!」を掲載。隠れた名所や観光スポット、地元の人がおすすめするグルメを、写真を中心に特集する。付録は「横浜銚子屋の朱鞠小豆ぜんざい」で、ポケットガイドでは「江戸東京のおすすめ和菓子処」を紹介する予定。

 11月号以降は「道の駅」を特集するほか、「栗」を使用したスイーツのお取り寄せも特集。付録とする特産品は「北海道まぜごはんの素」を予定しており、ピケットガイドでは「上野」をテーマに紅葉と美術を紹介する。
 
 ターゲット層は首都圏の50代以上の元気な「アグレッシブエイジ」を想定している。これまで、これら層への事業を行っていないため、まずはターゲットを特定する必要があると判断。すでに5月17日から、新聞に冊子を折り込むなどして新規客の開拓に着手した。今後、立ち上がりの状況を見ながら通販展開も検討していくようだ。

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