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「タオバオ」は中国最大の通販サイトで、登録ユーザー数は約1億4500万人。2009年の取扱高は、前年比2倍の約3兆円となっている。
ヤフーは、「タオバオ」内に新たに開設される通販サイト「淘日本(タオジャパン)」内で、「ヤフー!ショッピング」出店店舗の商品を販売する。サイト開設時の商品数は約800万点を予定しており、ベビー・マタニティ、家電、アパレル、アクセサリーなどの日本製品を中心に展開していく計画だ。
出品の基準は「ヤフー!ショッピング」出品時と同じだが、輸出入に法的規制がある商品や販売免許が必要な商品は除外する。将来的には、こうした除外対象に該当しない全出店店舗の商品の出品を目指していく考え。
中国での決済はアリババグループのネット決済「アリペイ」を採用。商品説明文などは、双方で機械翻訳を実装することで対応する。なお、出品料については「現在最終協議中」(ヤフー)としている。
同様に、ヤフーはトップページ内に「タオバオ」商品を扱う「ヤフー!チャイナモール」を開設。「ヤフー!ショッピング」や「ヤフー!オークション」からも誘導する。
掲載商品数は約5,000万点で、中国製の低価格なアパレルやアクセサリー、カバン、IT周辺機器、雑貨などを扱っていく。商品は今後、順次拡大していくとし、最終的には「タオバオ」の約4億5,000万品目のうち、輸出入の法的規制などに該当しない「すべての商品の取引を目指す」(同)構想を立てている。
大手仮想モールによる中国でのネット販売参入は、今年1月に楽天が中国検索最大手の百度(バイドゥ)と合弁会社を設立することで合意、今年の後半をメドに「中国版楽天市場」を開設すると見られている。また、日本の大手通販企業の参入も近年、増加しており、仮想モールも多く開設されている。ヤフーの参入でこうした勢いがより加速する可能性は高いが、中国でのネット販売は認知度や商習慣の違いなどから、成功事例がまだ多くはないのが現状。今後、どのように成功事例を作っていくのか、ヤフーや楽天の取り組みに注目が集まりそうだ。