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GMOメイクショップ 元社員が店舗情報持ち出し、HDDにデータをコピー

2017年 2月23日 10:19

 通販サイト構築パッケージ「メイクショップ」を提供するGMOメイクショップは2月16日、元社員がメイクショップを利用して通販サイトを構築した企業の情報を含む3万2800件と営業関連データを無断で社外に持ち出していたことが分かったと発表した。

 同社によると、元社員が同社退職後に個人で業務を請け負っていた会社の関係者から、元社員が同社で知り得た顧客情報と営業関連データを持ち込んでいる可能性があるとの通報を受けた。調査したところ、元社員は顧客情報などを自分のハードディスク(HDD)に記録し、業務を請け負っていた会社の貸与したノートパソコンに保存していたことが分かった。GMOメイクショップでは、ノートパソコン内の顧客情報などを確認して削除した。また、元社員がデータをコピーしたHDDは同社が管理している。

 持ち出された情報は、店舗の運営者情報2万8001件(ショップID、企業名、住所、電話番号、運営者名、メールアドレス)。このうち、1万3495件の店舗で、売り上げに関する情報(ショップID、商品数、平均商品単価、ショップ会員数、月間流通額、月間注文数)が持ち出されていた。また、代理店の担当者情報4579件(企業名、住所、電話番号、担当者名)、同社主催セミナー参加者情報220件(企業名、住所、電話番号、氏名)も含まれている。

 同社では元社員と面談し、持ち出したデータの不使用と拡散禁止の誓約書を取得。情報を持ち出したHDD以外にはデータは保存されておらず、情報は拡散していないという。同社では2月3日、渋谷警察署に今回の事件について相談。また、6日には外部専門機関に依頼し、HDDのフォレンジック調査(解析ソフトを使った調査)を開始している。

 同社では今回の事件を受けて、従業員教育の徹底、より一層の個人情報の管理の強化、個人情報マネジメントシステム運用の見直しなど、セキュリティー強化を進めるとしている。また、外部の第三者を加えた懲罰委員会を組織し、懲罰委員会の決定に基づいて処分を行う予定。
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