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Zoom in ニッセン調査 「子供手当」59%が〝貯金〟、教育費・身の回り品購入も

2010年 5月 6日 16:57

 今年6月から給付が始まる「子供手当」。折角の消費刺激策も貯蓄に回ってしまうのではないかとの見方が根強いが、ニッセンが顧客に行ったアンケート調査によると、「貯金」だけではなく、子供向けの消費にも使うことを考えている顧客が少なくないことが分かった。

 同調査は、3月中旬にニッセンのオンライン会員を対象に実施。1,874人から有効回答を得た。

 まず、「子供手当」の使途意向(複数回答)についてたずねたところ、「貯金」とする回答が最も多く、59.1%を占有。子供のいる世帯の生活防衛意識の高さを裏付けるものと言える。ただ、「貯金」だけという回答は17.5%で、手当てを消費にも回す意向が強いという傾向が見られた。

 「貯金」以外の使途意向で多いのは、「子供の学費や塾・お受験代」の56.5%と「洋服や家具、文具等の身の回り品」の38.2%。これに「家族旅行・レジャー」と「普段の生活費全般の補てん」が各18%台で続いており、家計の負担が大きいと見られる教育費への充当、あるいは子供の普段着の購入費用に充てることを考えている世帯が多い。

 一方、世帯の年収や子供の人数によって、使途意向には微妙な違いもあり、世帯年収別で見ると学費やお受験代の使途意向が年収400万―600万円未満の世帯で58.5%と最も多い(世帯年収400万円未満49.7%、同600万円以上52.0%)。半面、子供の身の回り品の購入意向では、年収400万―600万円未満世帯と400万円未満世帯がともに30%台なのに対し、600万円以上の世帯は46.2%に達する。このほかに、子供の人数が多い世帯ほど、学費やお受験代、身の回り品への使途意向が強い傾向が出ている。

 因みに「子供手当」で親が子供にあげたいものは、男の子、女の子とも普段の洋服が最も多く、次いで男の子では本やCD、DVD、女の子では靴や鞄、ファッション雑貨。

 経済効果が期待薄の「子供手当」。その恩恵を享受するためには、世帯ごとの状況を勘案した商品提案が不可欠と言えそうだ。
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