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全日空商事、ワイン販売が好調、ボジョレー前年比16%増

2016年 3月10日 14:49

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全日空商事では酒類商品の拡販を図っており、今年度も定番の「ボジョレー・ヌーヴォー」が完売を記録するなどワイン商品が特に好調のようだ。

 約600種類のラインアップで提供するワインの中でも人気のボジョレー・ヌーヴォーは15年には合計9種類を販売。機内サービスワインにも選ばれているANA限定オリジナルラベルの「メゾン・ジョゼフ・ドルーアン ボジョレー・ヴィラージュ・ヌーヴォー」(画像=15年販売価格は税込3390円)はフランスの名門ワイナリー「メゾン・ジョゼフ・ドルーアン」のPB商品として発売し、毎年一番人気を獲得する目玉商品となっている。

 1000円以下のカジュアルラインが主流とされるボジョレー・ヌーヴォーの市場において、同商品は比較的高価格帯に位置するものだが15年は前年比16%増となる約8900本(金額ベースでは約2800万円)を販売するなど想定以上の売り上げを記録した。

 同商品はANA国際線ファーストクラス・ビジネスクラスの一部路線で、解禁日である11月の第3木曜日に提供するなど大々的に発売。「ANAグループの中でもボジョレー・ヌーヴォーが最後に機内サービスワインに採用されたのは8年以上前とも聞いている」(同社)とし、物流や運用面で解禁日に合わせて機内で提供することの難しさもあったが無事実現することができたという。

 販売を伸ばす上で機内サービスワイン(ファーストクラス、ビジネスクラスで各15銘柄、合計30銘柄)に採用されていることは大きく、通販での見せ方も機内誌では大ぶりのピノノワールグラスを使って撮影した画像を使い高級感を演出。ウェブでもCA(客室乗務員)を起用したイメージ画像を使ったほか、メルマガでは前年に購入した顧客に向けて「ファーストクラスの味わいをご自宅でも」とアピールした内容で訴求するなどその効果を最大限に引き出した。

 また、15年夏からはANAグループのコンテンツサイトにおいて、ボジョレー・ヌーヴォーそのものの内容や歴史観などをストーリー立てたページを設けてアピール。結果的に同商品の売り上げは全ワインを通じてトップを獲得した。ボジョレー・ヌーヴォーに関しては「解禁日を過ぎると売り上げが極端に落ち、年が明けるとまったく動かなくなるというケースも珍しくない。仕入れ面でリスキーな要素もあるが、無事に完売できた」(同社)とした。

新商品は特長的なラベルで訴求

 なお、15年の業績を受けて、16年のワインの販売計画は前年の53%増という高い目標を掲げている。

 けん引するのは引き続き「メゾン・ジョゼフ・ドルーアン」など独自性のあるワイン。オリジナルラベルでは既存商品に加え、5000円前後に値付けしたワンランク上の商品を発売するブランド戦略も検討しているという。

 また、4月上旬はスペインのカタルーニャ地方で造られる厳選されたブドウのみで仕上げたスパークリングワインの「HIKOUKI CAVA」も発売する予定。ANAオリジナル商品として青空と飛行機をイメージした特別デザインのカバーでボトルを包む仕立てでファンに訴求していく。

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