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山田養蜂場 加齢指標測定サービスで健康情報提供を強化

2014年 3月27日 18:08

 山田養蜂場は、スペインで生命科学事業を手掛けるライフ・レングス社と提携し、日本国内で、加齢指標とされる「テロメア」の測定サービス事業に乗り出す。健康関連情報の発信力強化を狙ったもので、近くライフ・レングスとの合弁会社を設立し、年内中に山田養蜂場の通販顧客向けにサービス提供を始める予定だ。個人にフォーカスした健康情報の提供で、既存顧客との関係性の深耕を図るとともに、同サービスを通じた新規顧客の獲得も視野に入れる。
 
 テロメアは、染色体の末端を保護し細胞の生存性を保つ役割を担う特殊なDNA塩基配列構造で、細胞分裂の度に長さが短縮するという特徴を持つ。この影響で染色体を保護できなくなると細胞が分裂できず加齢を引き起こすとされており、テロメアの長さが加齢の程度を示す指標になるという。

 山田養蜂場が提携したライフ・レングス社は、スペイン国立がん研究センターが母体で、テロメア長の測定・解析技術を世界で唯一保有。製薬、栄養補助食品産業などに細胞老化や個体の加齢、加齢関連疾患に関する評価法を提供している。

 日本でのテロメア測定サービスの展開に当たっては、両社が今年2月に合弁会社の設立で合意。「ライフ・レングス・ジャパン」の社名で2014年上期中に東京に設置する予定で、これから代表者を決める。

 資本金の額もまだ決まっていないが、ライフ・レングス51%、山田養蜂場49%の出資比率で、山田養蜂場側が最低でも150万ユーロを出資する予定。また、山田養蜂場はライフ・レングス社本体に対しても150万ユーロを出資する。

 サービスの大まかな流れとしては、テロメア長の測定を希望する顧客に送ってもらった血液のサンプルをライフ・レングス・ジャパンが本社に送付しスペインで測定・解析を実施。その結果や健康情報などを顧客にフィードバックする。

 サービスの提供は、山田養蜂場の顧客向けで開始。料金体系の詳細はまだ決まっていないが、定期コースの顧客に無料で提供するなど優良顧客向けの活用も検討しているもよう。また、将来的には外部の希望者にサービスを提供し、新規顧客の獲得につなげることも視野に入れているようだ。

 山田養蜂場では、顧客への健康情報の提供に力を入れており、ミツバチ産品の機能性などに関する研究の助成基金を設立するほか、国内外の研究機関と連携し160超の研究を推進。テロメア長測定サービスを通じたワントゥーワンの健康情報提供で競合他社との差別化を図る考えのようだ。

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