流通総額1000億円を突破、価値あるものを妥当な金額で GMOインターネットグループのGMOメイクショップでは、提供する通販サイト構築ASP「MakeShop(メイクショップ)」を利用するサイトの流通総額(受注金額)が2013年の1年間で1108億円となり、1000億円を突破した。無料の通販サイト構築サービスなどが台頭する中で、同社は価格面で強気の戦略を展開している。向畑社長に強みや今後の展開について聞いた。
(聞き手は本紙記者・比木暁)
――「メイクショップ」が流通総額1000億円という大台を突破した。企業側が導入する決め手は何なのか。
「端的に言うと2点。1つ目はほぼほぼやりたいことができるという点。これは高機能であるということ。どの会社も営業上は高機能と言うが、比較表にして並べた時に当社が650機能あるが、他社は200機能や150機能くらい。1年間に開発する機能数も、当社は100機能程度あるが、他社は1カ月に1個の機能開発といったレベル。本気のショップを応援しようとすると、要求レベルはめちゃくちゃ高い。当社ではマーケットインでネットショップの声をよく聞き、真摯に向かい合っている」
――決め手の2点目は何か。
「サポートが厚いということ。ネット企業にありがちだが、ウェブで全部完結しようというのは、はなはだおこがましい。当社では電話応対でもアウトソーシングなどせずすべて正社員がサポートする。一時期、海外のオフショアを利用するというようなトレンドがあったが、そもそもネットショップは高付加価値なものであるし、当社のサービスはどんどん機能が追加されていく。マニュアルに切り出すということはできない」
――今後の目標は。
「今年は『メイクショップ』で流通総額1300億円を目標にしている。さらに今後はネットショップASPにとどまらず、周辺の領域まで事業展開していく」
――具体的には。
「詳しくは言えないが、サービスの一環として例えば他社が無料にしたり値下げしていく中で当社は値上げしている。月額0円のフリープラン、3000円のビジネスプラン、1万円のプレミアムプランと3つのプランがあるが、昨年末から0円と3000円のプランは申し込みをできなくした。後でプラン変更はできるが、申し込みはできない。フリープランなどは廃止しようと思っているくらいだ」
――強気な戦略だが。
「強気というか、そういうのがビジネスの本質だろう。工業製品などでも、付加価値がないものはどんどん安くなっていく。3年前に40万円で買った大きい液晶テレビが今では10万円で買える。それはパソコンでも同じで、ハードやメモリーの価格はどんどん安くなっていく。要するにハードに近いものであればあるほどデフレ化していく。我々が提案しているのは単純にシステムと言ってもアプリケーションであり、しかもそこにはノウハウが詰まったECソリューションで、高付加価値商品だ。周りに無料のサービスなども出てきて、デフレ化していくような流れだが、価値あるものを提供することで、価値に見合った妥当な金額をいただくという考えだ」
――EC市場の伸びについてはどう見ているか。
「まだまだアップサイド(伸びしろ)が大きい。しかし、これはチャネルのシフトでしかなく、全小売市場自体が伸びるかとなると、伸びていない。例えばデパートは減っていって、コンビニだけが伸びて、そしてそのコンビニも横ばいになった。そういった既存のチャネルがネットにシフトしてきており、EC化率は今5%なので、95%はまだアップサイドがある。我々がリアルに生きている限り、全部がネットにシフトするわけではないので、シフトしてEC化率が10%になるのか20%になるのかは分からないが、いずれにせよアップサイドは滅茶苦茶ある。EC市場が伸びるのは小売りのチャネルシフトだが、その中でモールだけでなく、独自ドメインも伸びていく。『メイクショップ』についても勝っている限りは伸びていくだろう」
GMOインターネットグループのGMOメイクショップでは、提供する通販サイト構築ASP「MakeShop(メイクショップ)」を利用するサイトの流通総額(受注金額)が2013年の1年間で1108億円となり、1000億円を突破した。無料の通販サイト構築サービスなどが台頭する中で、同社は価格面で強気の戦略を展開している。向畑社長に強みや今後の展開について聞いた。
(聞き手は本紙記者・比木暁)
――「メイクショップ」が流通総額1000億円という大台を突破した。企業側が導入する決め手は何なのか。
「端的に言うと2点。1つ目はほぼほぼやりたいことができるという点。これは高機能であるということ。どの会社も営業上は高機能と言うが、比較表にして並べた時に当社が650機能あるが、他社は200機能や150機能くらい。1年間に開発する機能数も、当社は100機能程度あるが、他社は1カ月に1個の機能開発といったレベル。本気のショップを応援しようとすると、要求レベルはめちゃくちゃ高い。当社ではマーケットインでネットショップの声をよく聞き、真摯に向かい合っている」
――決め手の2点目は何か。
「サポートが厚いということ。ネット企業にありがちだが、ウェブで全部完結しようというのは、はなはだおこがましい。当社では電話応対でもアウトソーシングなどせずすべて正社員がサポートする。一時期、海外のオフショアを利用するというようなトレンドがあったが、そもそもネットショップは高付加価値なものであるし、当社のサービスはどんどん機能が追加されていく。マニュアルに切り出すということはできない」
――今後の目標は。
「今年は『メイクショップ』で流通総額1300億円を目標にしている。さらに今後はネットショップASPにとどまらず、周辺の領域まで事業展開していく」
――具体的には。
「詳しくは言えないが、サービスの一環として例えば他社が無料にしたり値下げしていく中で当社は値上げしている。月額0円のフリープラン、3000円のビジネスプラン、1万円のプレミアムプランと3つのプランがあるが、昨年末から0円と3000円のプランは申し込みをできなくした。後でプラン変更はできるが、申し込みはできない。フリープランなどは廃止しようと思っているくらいだ」
――強気な戦略だが。
「強気というか、そういうのがビジネスの本質だろう。工業製品などでも、付加価値がないものはどんどん安くなっていく。3年前に40万円で買った大きい液晶テレビが今では10万円で買える。それはパソコンでも同じで、ハードやメモリーの価格はどんどん安くなっていく。要するにハードに近いものであればあるほどデフレ化していく。我々が提案しているのは単純にシステムと言ってもアプリケーションであり、しかもそこにはノウハウが詰まったECソリューションで、高付加価値商品だ。周りに無料のサービスなども出てきて、デフレ化していくような流れだが、価値あるものを提供することで、価値に見合った妥当な金額をいただくという考えだ」
――EC市場の伸びについてはどう見ているか。
「まだまだアップサイド(伸びしろ)が大きい。しかし、これはチャネルのシフトでしかなく、全小売市場自体が伸びるかとなると、伸びていない。例えばデパートは減っていって、コンビニだけが伸びて、そしてそのコンビニも横ばいになった。そういった既存のチャネルがネットにシフトしてきており、EC化率は今5%なので、95%はまだアップサイドがある。我々がリアルに生きている限り、全部がネットにシフトするわけではないので、シフトしてEC化率が10%になるのか20%になるのかは分からないが、いずれにせよアップサイドは滅茶苦茶ある。EC市場が伸びるのは小売りのチャネルシフトだが、その中でモールだけでなく、独自ドメインも伸びていく。『メイクショップ』についても勝っている限りは伸びていくだろう」