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消費者庁 健康食品の新制度に向け消費者意向調査

2013年10月18日 10:17

 消費者庁が健康食品の新たな機能性表示制度創設を前に行う消費者意向調査の内容が明らかになった。調査では、機能性表示に対する消費者の誤認を防ぐため、表示の読み取りに関する実態を調べる。誤認率が高いと想定される高齢者や病者らを対象に、グループインタビューと3000人規模のインターネット調査の2段階で実施する。10月11日に委託先の公募を始め、来年3月24日までに報告書の提出を求める。

 新たな表示制度の参考にする米国ダイエタリーサプリメント制度は、自己責任で「構造・機能表示」が行えるが、機能性表示とともに国の免責表示をしなければならない。ただ、一部商品はそのような表示が行われていなかったり、禁止されている疾病に関する表示が行われており、消費者の誤認に関わる問題が指摘されている。機能性表示に必要な科学的根拠の条件が明確でないなどの問題点もある。

 消費者庁では、消費者の誤認を招くことなく、消費者が自主的、合理的に商品選択できる制度をつくる基礎資料とするため、消費者意向調査を行う。

 調査は、グループヒアリングとインターネット調査の2段階で行われる。

 グループインタビューは、機能性表示に対する誤認率が高いと想定される高齢者や病者、妊婦、乳幼児の保護者、未成年者を対象に、6グループ各5人程度のヒアリングを行う。

 調査では「国によって評価されたものではない旨の表示」や「病気の診断、治療、予防を目的としたものではない旨の表示」など、国の免責表示について、文言の内容や表示場所、文字の大きさが適切かどうか、米国の商品の和訳版を8種類程度用意した上で調べる。また、国が関与する特定保健用食品(トクホ)や栄養機能食品と誤認しないような国の免責表示のあり方についても聞く。

 機能性表示が行われている商品について、消費者がどの程度エビデンスがあると認識しているかも調べる。米国の商品の和訳版やトクホ、栄養機能食品を複数用意し、機能性表示について「in vitro(試験管内試験)」や動物を用いた「in vivo(生体内試験)」「ヒト試験」のどのデータに基づき表示されていると認識しているかなどをヒアリングする。機能性表示を行う商品に最低限どの程度のエビデンスが必要と考えるか、さまざまなエビデンスレベルの食品がある中で機能性を誤認なく伝えるにはどのような文言や表示方法であるべきかも聞く。

 インターネット調査では、グループインタビューで得られた知見の妥当性を検証する。誤認率が高いと想定される層を中心に3000人程度を対象に行う。調査ではトクホや栄養機能食品、健康食品の利用実態も調べる。これを新制度のたたき台をつくるための基礎資料とする。

 このほか、委託事業では有害事象発生時の報告制度を含む米国制度の関連法規や指針、論文の和訳に加え、課題を抽出。有効性、安全性などの観点から新制度検討に必要な留意点を整理する。

 委託事業に関する提案書の提出期限は10月25日正午。11月7日の開札で委託先を決める。

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