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ラジオ会館  LDデパート継承で新客獲得、店舗数・商材を大幅拡大

2013年 4月11日 10:35

 5-1.jpg店舗運営やネット関連事業を手がけるラジオ会館は3月14日、買う市が運営していた仮想モール「ライブドアデパート(LDデパート)」の事業継承で合意。5月1日から自社で運営する仮想モール「ラジオ会館オンライン」に引き継いでいく。

 ラジオ会館オンラインは昨年春に秋葉原に特化した商材を取り扱う仮想モールとしてオープン。LDデパートでもフィギアや玩具、レコードなどの商材を取り扱うコーナーがあったため、以前から買う市との間でコラボ企画などの話し合いがあったという。そして今年4月末にLD商標のライセンス契約が終了することを受けて、ラジオ会館側が自社モールの出店規模や流通総額の拡大、新規客層の開拓を目的に今回の事業継承を決めた。「モールが当初の出店計画に届いていないことや商材自体も絞りこまれている状態だったので、良いタイミングで話ができた」(ラジオ会館)と振り返る。

 継承により、ラジオ会館オンラインへの出店者数は現在の35社から100~110社に拡大する見込み。LDデパートの約1000店の出店者にはすでに打診済みで、4月3日時点で約60社の移行が確定している。当初の6カ月間はLDデパートと同じ料金プランを引き継げる設定にするなど負担が少ないことをアピールして移行を促している。

 また、商品点数については現在の3万点から15~18万点まで拡大する見込みで、これまで取り扱っていなかった食品やPCパーツ、白物家電などのほか、今後はアパレル商品も追加される予定。「商材の幅は広がるが当初のコンセプトである秋葉原を無視する訳ではない。商いを考えると商材や店舗数がどうしても必要になる。既存の出店者も歓迎ムードにある」(同)とした。

 集客に向けてはメルマガやラジオ会館実店舗の大型ビジョン、自社フリーペーパーでのPR活動のほか、新たにポイント制度を設けることも検討。現状、ラジオ会館オンラインは約6000人が個人情報を含めた会員登録を行っており、限定商品の販売やオークション企画参加などの特典を受けている。一方、LDデパートが保有する会員約7万人はメールアドレスのみの登録であるため、今後はポイントをフックにして会員情報の引き上げを図っていく考え。

 そのほか、リアルイベントによる送客も積極的に実施する。現在、パーツを組み合わせて作り上げる「カスタムドール」の入門者向け特集ページをサイト内に展開しているが、今後はモール内でのドール購入者を対象にフォトコンテストを開催。消費者参加型の企画を行うことで購買の動機につなげていく。「これまで30代の男性がメーン顧客だったが、商材拡充で女性客の増加が見込まれる。未経験者でもサイト内の特集を見て面白いと感じ、始めるきっかけになってもらえれば」(同)とした。

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