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新設した「東京スタジオ」は商品調達やネット販売、自社専門チャンネル「ジャパネットチャンネルDX」の強化のために2012年8月に設置した東京オフィス(所在地・東京都港区六本木1―6―1泉ガーデンタワー34階)内に開設した。今後、佐世保で地上波の番組を、東京では専門チャンネルの番組を制作する。
東京スタジオの広さは1196・16平方メートルでキッチンや和室を模した5つのセットを設置。同社では売れ行きが芳しくない「テレビ」に変わる新規商材として、白物家電や調理家電、衣料品、宝飾品、食品など様々なジャンルの商材の取り扱い強化を進めており、多様な商材を効果的に紹介できるよう様々なセットを設けた。
また、通販サイトで配信する商品動画を専門に収録する2つのセットも用意。商品紹介動画や「商品の使い方」などアフターフォロー用の動画も制作する。
新スタジオの稼働を機に専門チャンネルの番組強化を進める。2012年8月の東京オフィスの設置を機に民放局などで豊富な経験を積んだMC(司会者)や制作スタッフの採用を進めており、これらの人材を活用。従来までは1人のMCが様々な商品を紹介する形式だったが、「デジタル家電」や「調理家電」「アパレル」など商品カテゴリーごとに担当MCを付け、MCの専門性を深め、訴求力を高める。
また、従来まで専門チャンネルでは様々な時間に、時々のお奨め商品を紹介してきた形だったが、今後は「この時間はこの商品、カテゴリーを放送する」と明確化する。加えて都内という立地を活かし、タレントなど著名人の番組参加を増やしたり、放送局や専門誌とのコラボ企画を増やす。「1つの商品を様々なメディアで販売する当社の戦略である『メディアミックス』は非常に効率的ではあったが、メディアの特性を活かしきれない部分もあった」(高田旭人副社長)として、特に専門チャンネルでは24時間、自由に放送枠を使用できる特性を活かし「よりエンターテイメント性の高い番組にチャレンジ」(同)し、固定視聴者の獲得を狙う。
一方で専門チャンネルの視聴環境の拡大も図っていく。現状の視聴可能世帯数は約2300万世帯だが、「まだまだ視聴できない地域や時間帯がある」(同)として、BSへの進出も図っていく。第一弾として12月29日に「BS―JAPAN」で午後1時から5時間の生放送を実施。今後も継続的にBS局での枠確保を進める模様。
こうした施策で、現状、80億円程度にとどまる専門チャンネルの売上高を1年後には「現在の倍の160億円まで拡大したい」(同)としている。