エイボン・プロダクツは10月25日から、ナチュラルスキンケア化粧品「メルロー」シリーズの販売を開始する。アメリカで製造を行うメルロー社と日本での独占的販売契約を締結して取り扱うもの。他社製品の販売は初となるエイボンの狙いや、販売戦略についてエイボンのマイケル・アレン社長(写真右)と、メルローのウェイン・ベックリ―CEOに聞いた。(聞き手は本紙記者・兼子沙弥子)
――基礎化粧品ライン「メルロー」の独占販売権を締結した経緯は。 ウェイン・ベックリーCEO(以下ベックリー)「『メルロー』はぶどうの種を原材料に使用している。グレープシードエキスの抗酸化力はビタミンEと比べて50倍、ビタミンCと比べて25倍とされている。天然由来の成分を使用した化粧品で機能性を持つものは少なく、他社商品との差別化につながる。成長市場とされるアジア圏への参入を構想する中で、商品ストーリーを伝えるにはエイボンの持つ販売網が最適だと判断した」
マイケル・アレン社長(以下、アレン)「エイボンは従来から革新的な商品を探していた。『メルロー』はナチュラルな成分でエイジングの効果を高める効果を持つことが特徴で、初めてエイボンを利用する新規客に最適な商品だと考えた」
――エイボンにとっては他社製品の販売は初。アメリカのエイボンと資本関係がなくなり、今後、「エイボン」ブランドの使用ができない可能性を想定しているのか。 アレン「今回の件と関係がない。既存の販路で扱えるユニークな商品を探していた中で決定したものだ。世界中の素晴らしい商品を日本に紹介することで、エイボンの評価を高めていく。今は独占的販売契約だが、将来的には、製造を受託して販売できるようにしたいと考えている」
――これまで自社製造商品を扱ってきたエイボンとって、仕入れ商品は利益率が悪化する懸念がありそう。 アレン「それはない。利益率は価格をどう設定するかで変わる部分だ。それよりも当社にとってはリピーターの獲得が重要で、品質と価格が最適なものを提供することが最善策だ。これまでに商品の見直しを行って在庫の最適化を図っており、他社製品の取り扱いが理由で利益率が悪化する懸念はない」
ベックリー「メルローは米全土の9000店舗で取り扱われており、利用者の96%がリピート購入している。利用者層は幅広く30~60代がメーンとなっている。日本でも幅広い方に使っていただけるだろう」
――エイボンにとって「メルロー」の位置付けは何か。 アレン「エイボンにとって、『メルロー』は主要ブランドのひとつで、新規客獲得商材としての役割がある。初めてエイボンを使う顧客にとって、3ステップケアは分かりやすいものになっているためだ。
また、天然由来成分を使用していることで、あらゆる肌タイプの方へアプローチできることが特徴だ。幅広い年齢層の複合的な肌悩みに訴求することで、既存商品では開拓できなかった新規客の利用が見込める」
――新規客獲得策は。 アレン「商品開発ストーリーや機能性、使用方法を紹介するDVDを作成した。自社通販サイト上で公開するほか、ユーチューブの専門チャンネルを立ち上げて公開する。ネットのアフィリエイト広告の出稿も実施していく予定だ」
――DVDはインフォマーシャルとしても活用するのか。 アレン「それは未定。10月25日の発売に合わせて、衛生放送やケーブルテレビ放送のFOXチャンネルで15秒間のテレビCMを放送する。まずはテストし反応を見た上で、次の展開を考えて行きたい」
――エイボンのエイジング化粧品は既存の「ミッションY」と「SUI」ラインがある。既存商品の中での差別化策は。 アレン「『メルロー』の価格は、洗顔と化粧水、クリームの3ステップケアをセットにして税込価格1万円と中価格帯になる。既存の『ミッションY』は高額で中高年層が中心だ。低価格ラインの『SUI(スイ)』は若年層の利用が多く、『ミッションY』へ引き上げる際に価格のギャップがあった。『メルロー』によってこれを埋める。『SUI』の購入者が次の商品に移りたくなった場合に『メルロー』を提案することでスムーズに移行できる流れを作りたい」
――『メルロー』の売り上げ目標は。 アレン「非公開。ただ、製造の受託は私の目標としているところで、まずは独占的販売契約で成功を収めたい」
エイボン・プロダクツは10月25日から、ナチュラルスキンケア化粧品「メルロー」シリーズの販売を開始する。アメリカで製造を行うメルロー社と日本での独占的販売契約を締結して取り扱うもの。他社製品の販売は初となるエイボンの狙いや、販売戦略についてエイボンのマイケル・アレン社長(写真右)と、メルローのウェイン・ベックリ―CEOに聞いた。(聞き手は本紙記者・兼子沙弥子)
――基礎化粧品ライン「メルロー」の独占販売権を締結した経緯は。
ウェイン・ベックリーCEO(以下ベックリー)「『メルロー』はぶどうの種を原材料に使用している。グレープシードエキスの抗酸化力はビタミンEと比べて50倍、ビタミンCと比べて25倍とされている。天然由来の成分を使用した化粧品で機能性を持つものは少なく、他社商品との差別化につながる。成長市場とされるアジア圏への参入を構想する中で、商品ストーリーを伝えるにはエイボンの持つ販売網が最適だと判断した」
マイケル・アレン社長(以下、アレン)「エイボンは従来から革新的な商品を探していた。『メルロー』はナチュラルな成分でエイジングの効果を高める効果を持つことが特徴で、初めてエイボンを利用する新規客に最適な商品だと考えた」
――エイボンにとっては他社製品の販売は初。アメリカのエイボンと資本関係がなくなり、今後、「エイボン」ブランドの使用ができない可能性を想定しているのか。
アレン「今回の件と関係がない。既存の販路で扱えるユニークな商品を探していた中で決定したものだ。世界中の素晴らしい商品を日本に紹介することで、エイボンの評価を高めていく。今は独占的販売契約だが、将来的には、製造を受託して販売できるようにしたいと考えている」
――これまで自社製造商品を扱ってきたエイボンとって、仕入れ商品は利益率が悪化する懸念がありそう。
アレン「それはない。利益率は価格をどう設定するかで変わる部分だ。それよりも当社にとってはリピーターの獲得が重要で、品質と価格が最適なものを提供することが最善策だ。これまでに商品の見直しを行って在庫の最適化を図っており、他社製品の取り扱いが理由で利益率が悪化する懸念はない」
ベックリー「メルローは米全土の9000店舗で取り扱われており、利用者の96%がリピート購入している。利用者層は幅広く30~60代がメーンとなっている。日本でも幅広い方に使っていただけるだろう」
――エイボンにとって「メルロー」の位置付けは何か。
アレン「エイボンにとって、『メルロー』は主要ブランドのひとつで、新規客獲得商材としての役割がある。初めてエイボンを使う顧客にとって、3ステップケアは分かりやすいものになっているためだ。
また、天然由来成分を使用していることで、あらゆる肌タイプの方へアプローチできることが特徴だ。幅広い年齢層の複合的な肌悩みに訴求することで、既存商品では開拓できなかった新規客の利用が見込める」
――新規客獲得策は。
アレン「商品開発ストーリーや機能性、使用方法を紹介するDVDを作成した。自社通販サイト上で公開するほか、ユーチューブの専門チャンネルを立ち上げて公開する。ネットのアフィリエイト広告の出稿も実施していく予定だ」
――DVDはインフォマーシャルとしても活用するのか。
アレン「それは未定。10月25日の発売に合わせて、衛生放送やケーブルテレビ放送のFOXチャンネルで15秒間のテレビCMを放送する。まずはテストし反応を見た上で、次の展開を考えて行きたい」
――エイボンのエイジング化粧品は既存の「ミッションY」と「SUI」ラインがある。既存商品の中での差別化策は。
アレン「『メルロー』の価格は、洗顔と化粧水、クリームの3ステップケアをセットにして税込価格1万円と中価格帯になる。既存の『ミッションY』は高額で中高年層が中心だ。低価格ラインの『SUI(スイ)』は若年層の利用が多く、『ミッションY』へ引き上げる際に価格のギャップがあった。『メルロー』によってこれを埋める。『SUI』の購入者が次の商品に移りたくなった場合に『メルロー』を提案することでスムーズに移行できる流れを作りたい」
――『メルロー』の売り上げ目標は。
アレン「非公開。ただ、製造の受託は私の目標としているところで、まずは独占的販売契約で成功を収めたい」