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開始したのは「三陸フィッシャーマンズ・プロジェクト」。ヤフーは今年7月に開設した事務所「ヤフー復興支援ベース」を通じて産地と連携して商品開拓を推進、東の食の会と連携して商品のブランディングを行う。開拓した商品は通販サイト「復興デパートメント」で販売する。一方、東の食の会は、食品業者などの会員企業に商品情報を提供し流通量の拡大につなげる。
同プロジェクトはヤフーと東の食の会がそれぞれ、今後の復興で水産業者の販売支援が重要とする考えが合致し発足したもの。ヤフーは東の食の会と連携することで、商品プロデュースのノウハウを取得。東の食の会はヤフーのポータルサイトのトラフィックを活用することで商品認知度の向上が図れると判断した。
両社は連携して生産者の顔や産地を生かしたブランディングを展開。商品価値を高めて販売価格を引き上げ、生産者の収入拡大につなげたい考え。また、認知度向上で観光産業を発展させるほか、後継者の育成を通じて地域貢献を目指す。
第1弾商品として大規格ホタテ「デカプリホ」(税・送料込み3980円)を販売。殻の大きさが直径11センチメートル以上で250グラム以上のホタテを選別して商品化したもの。生産者の阿部勝太さんを紹介して訴求し「顔のみえる水産品」として他の商品と差別化する。
同商品はヤフーの通販サイト「復興デパートメント」のほか、オイシックスで販売を開始している。ヤフーは消費者に対する商品の販売で収入を確保するほか、「ヤフー!ショッピング」に出店するオイシックスから出店料金を徴収。ヤフーとオイシックスはそれぞれ、仕入れ料金を生産者に支払う。なお、東の食の会は非営利団体となるため収益は追わず、無料で商品情報を提供する仕組み。
商品の販売を行うオイシックスは自社通販サイト「Oisix産直おとりよせ市場」と出店するヤフー店舗で取り扱う。「『復興支援』や『お取寄せ』、『食材宅配』はそれぞれニーズが異なる。売り場を分けることで、個別のニーズに対応し幅広い顧客の獲得につなげたい」(オイシックス高島社長)とした。