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まず、各国消費者のインターネットへのアクセス端末についてみると、PCとの併用などを含め携帯電話やスマホを利用するとの回答が日本で61・7%、米国で47・8%、仏国で52・8%なのに対し、中国およびインドネシア、ベトナムではそれぞれ80・0%、79・3%、74・5%と高い。ネットの利用場所でも、日米仏で8~9割が自宅であるのに対し、中国およびインドネシア、ベトナムでは、主に会社や学校で利用するとの回答が約3割となっている点からも、携帯電話やスマートフォンが有力なネット利用端末になっていることをうかがわせる。
この傾向について経産省では、すでにPCの利用環境が整っている日本や欧米に対し、中国、東南アジアではPCとスマートフォンの普及が同時に進んでいることがあると分析。ECの利用端末についても、各国ともPCが最も多いが、携帯電話やスマホなどの端末の利用については、中国、インドネシア、ベトナムの割合が高くなっており、日本の通販・ネット販売事業者が中国および東南アジアで事業展開する上でも、スマホ対応は重要なポイントと言えそうだ。
一方、ECの利用状況についても、中国およびインドネシア、ベトナムの消費者が積極的で、週1回以上の利用(週1~2回、3~5回の合算)が日本と米国、仏国で20%未満なのに対し、中国が42・1%、インドネシアが23・0%、ベトナムが29・3%の水準。インドネシアとベトナムについては、ECの経験年数が2年未満とする回答が6割以上を占めているのが特徴だ(表参照)。
また、過去1年の購入商品では6カ国ともほぼ共通で、書籍・雑誌(電子書籍除く)、衣料・アクセサリーの回答が多く、特に中国は、書籍・雑誌が62・7%、衣料アクセサリーが73・3%と他の国(4~5割程度)よりも高い水準。中国消費の旺盛な購買意欲が改めて浮き彫りとなった形だ。
一方、今後の越境ECの利用意向についてみると、「積極的に利用したい」とする回答が日本と仏国を除く4カ国で50%超。「機会があれば利用したい」との回答を含めると6カ国とも8割超となっており、ECを通じた商品購入の流れはさらに広がっていきそうだ。