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ビューティー・トレンド・ジャパン  定期型コスメ試供品が人気

2012年 7月12日 13:46

 5-1.jpgビューティー・トレンド・ジャパンは、化粧品サンプルの定期購入型ECサービス「グロッシーボックス ジャパン」が想定を上回るスピードで会員を獲得しているという。

 2011年2月にドイツで始まった「グロッシーボックス」は、欧米を中心に増えている定期購入モデルを活用した高級コスメのサンプリングサービス。会員登録時に自身のプロファイルを作成すると、それぞれの肌質や好みにあったコスメのサンプルが毎月4~5商品届き、気に入ったコスメはブランドサイトに飛んで本体商品を購入できる仕組みだ。

 本体商品の単価が高く、自身の肌に合うか判断が難しいコスメという商材が"試してから買う"という事業モデルに合致し、展開エリアは世界20カ国に広がっている。

 当初から、コスメの有力市場として日本進出を想定していたようで、日本では11年12月にサービス開始した。

 あえて商業的な販促は実施していないものの、ウェブ上のくちコミを中心に予想を上回る反響を得て、日本の登録会員数は7月初旬で約2万8000人に拡大。海外と比べて獲得スピードが速いという。

 「グロッシーボックス」は、すでに60以上のコスメブランドが商品を提供。ブランドからは低コストでくちコミ効果の最大化が図れるツールとして評価されてきており、「グロッシーボックス」用にサンプルを生産する企業もあるという。

 一方、消費者からは化粧品のトレンドが分かり、肌に合う化粧品を見つけるまでのプロセスが短縮できるほか、月額税込1575円で高級コスメのサンプルが毎月届くという"わくわく感"が受けている。

 顧客の第一印象を大切にするため、ボックスのデザインやラッピングなどにも手を抜かないという(画像)。

 サービス開始当初は1回分だけのプランも用意したが、顧客の大半は定期便への抵抗がなく、毎月届くことに楽しみを感じているため、すぐに定期コースのみとした。

 すでにコスメサンプルの定期購入型ECは競合も出てきているが、「グロッシーボックス」は20カ国にネットワークを持つ強みを生かし、グローバルやアジア地域での会議を頻繁に開いてコスメブランドとの取り組み事例などを共有。反響の高いブランドを囲い込んだり、会員には海外のコスメ情報などを発信して利用価値を高めている。

 当面は、定期購入で収益基盤を構築するが、中期的にはコスメ業界におけるメディア機能や、より一層のマーケティング支援などに事業領域を広げることも視野にあるようだ。

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