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三越伊勢丹通信販売  三越伊勢丹の看板で媒体、休眠客など掘り起こし

2012年 6月14日 13:21

 三越伊勢丹通信販売は6月4日、「三越伊勢丹」の看板を冠した通販カタログを発刊した。誌面では伊勢丹店頭のファッション商材をとり上げるなど、三越と伊勢丹の合併後、通販チャネルでは初めての試みで、まずは既存客の反応を検証する。

 発刊したのは「MITSUKOSHI ISETAN MEN'S STREET(メンズストリート)」。アルファベット表記ではあるものの、通販カタログに三越伊勢丹の名前を使うのは初めて。

 通販商材にはない、店頭の"におい"のするアイテムを取り扱うことで休眠客を掘り起こすのと同時に、グループとして店頭のファッション商材を通販チャネルでも販売し、売り上げ拡大につなげる。

 「メンズストリート」はトライアルとして発刊。A4判・8ページの冊子で発行部数は30万部。主力媒体「三越カタログ」の夏号と同送した。

 アルファベットのタイトル表記や、縦めくりの体裁にすることで従来のカタログと区別し、顧客の興味をひくようにした。

 MDは、伊勢丹新宿店メンズ館のバイヤーと共同で選定した。通販の主要顧客は60歳以上で、ビジネスよりもカジュアルシーンでのファッションアイテムを求めているため、同店で扱う商材をメーンにブルゾンやシャツ、ポロシャツ、レインコートなどの衣料品に加え、バッグ、傘、財布など25品番を集めた。

 新宿メンズ館の客層はもう少し若いが、団塊世代であっても50代のマインドを持った消費者は多いと判断。"ファッションの伊勢丹"が薦めるカジュアルスタイルを、コーディネートよりも単品で見せることで、各商品の良さを伝える。価格帯は通販商材より若干高めに設定した。

 次号の発刊は未定。1カ月程度の検証期間を経て今後のスケジュールを決める。ただ、「百貨店としての販路拡大や、通販顧客への満足度を高める意味でも、新しいチャレンジはグループにとって大切」(同社)とし、同様の試みは継続的に行われると見られる。

 また、既存の通販顧客にだけでなく、伊勢丹の店頭に通販冊子を置いたり、ハウスカード会員に送付するなど、店頭客へのアプローチも出てきそうだ。


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