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「ユーモア」と「レディ」 新商業施設相次ぎ出店、ネット売上に貢献も

2012年 4月26日 19:37

041.jpg衣料品のネット販売実施企業が4月18日にオープンした商業施設「東急プラザ表参道原宿」(東京・渋谷区)に相次いで出店し、次世代のネットとリアル(店舗)のあり方を模索する動きとして注目を集めている。

  デザイナーズブランド「ツモリチサト」などを手がけるエイ・ネットは、グループのEC事業を手がけるウィットと連携して「ユーモア・ショップ バイ エイ・ネット」(約182平方メートル)を商業施設の4階に出店。グループ商材を総合的に扱う通販サイト「ユーモア」の事業モデルを店舗にも採用し、初めてブランドミックス型店舗を構えた。

 通販サイトで注文した商品を受け取れるサービスを導入したほか、60インチの大型モニターでAR(拡張現実)フィッティングの体験もできる。試着画像は顧客の携帯端末に取り込めるようにし、SNSを通じた情報拡散にも期待する。

  実店舗では、グループのアイテムから選定した服やファション雑貨、国内外からセレクトしたインテリア雑貨を約650品番そろえ、アパレル8割、インテリア雑貨2割の商品構成とした。

  ネット顧客よりも若い層の来店を見込んで値ごろな価格のブランドを前面に配したほか、店の中央にはブランド横断型で商品を陳列するコーナーを設け、2週間ごとにテーマを決めて関連する商品を展開。オープン時にはボーダー柄のアイテムを集めた。

 また、陳列棚を可動式にすることで空きスペースを確保できるようにし、店内で顧客参加型のイベントなどを開催してファン化を図る。

 店舗の開設でサイトの認知度も高まっているようで、フェイスブックページの「いいね!」やツイッターのフォロワー数は普段の倍のペースで伸びているという。

  一方、女性向け衣料品をネット販売するSMbrandは、モデルの武藤静香さんがプロデュースする衣料品ブランド「Rady(レディ)」の店舗を同じく4階に出店。これまでは通販サイト「Rady」によるネット販売を手がけており、催事への出店は行っていたが本格的なリアル展開は今回が初となる。

042.jpgのサムネール画像  実店舗の敷地面積は約73平方メートルで、内装には5000万円近くを費やし、店内にデジタルサイネージやバスタブを設置するなどデザインにこだわった。

  約100アイテムの商品を取りそろえているほか、接客にあたる従業員も15人程度を確保して、「ラグジュアリーな接客を行っていく」(同社)という。

  同社によると、初日の店舗売り上げは約830万円。実店舗と通販サイト双方で実施したノベルティプレゼントなどが奏功し、同日のネット販売売上高は1日で約3000万円に上ったという。
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