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ヤマト運輸(本社・東京都中央区、山内雅喜社長)は2月13日から、法人顧客向けに提供する「宅急便」の送り状発行システム「B2Web」について、楽天(同・東京都品川区、三木谷浩史会長兼社長)の「楽天市場」店舗向け運営システム「RakutenMerchantServer(RMS)」とのデータ連携を始める。送り状作成作業など出店事業者の負担軽減を図るとともに、顧客が商品の配送状況を簡単に確認できる環境を整備。出店事業者および顧客の利便性を高め、ショップの拡大や商品の購入促進を図る。
ヤマト運輸は1月23日から、法人向けの業務支援ポータルサイト「ヤマト ビジネス メンバーズ」を開設し、「B2Web」を提供している。
従来の送り状発行サービスは、ソフトをインストールしたパソコンでしか作業ができず、同ソフトを利用する楽天出店事業者も、受注データを入力しなければならないなどの手間があった。
これに対し、今回の「B2Web」ではクラウドの仕組みを採用するためインストールの手間がなく、複数のパソコンで作業が可能。RMSとのデータ連携により出店事業者は、RMSの画面で送り状を発行する受注情報を選び、出荷予定日などの必要事項を入力して送り状発行ボタンを押すだけで作業が完了する。
一方、商品の配送状況の確認については、顧客が購入店舗からメールで知らされる送り状番号をヤマト運輸のサイト上で入力しなければならなかったが、今回のデータ連携では、商品購入時に付与される受注管理番号と「宅急便」の送り状番号が自動的に紐付けされる仕組みを構築。これにより、データ連携機能を導入するショップで商品を購入した顧客は、「楽天市場」の購入履歴ページで配送状況を確認できるようになる。
「B2Web」で発行できる送り状は、「宅急便発払い」(クール宅急便含む)、「宅急便コレクト」「クロネコメール便」「クロネコメール便速達サービス」。出店事業者は、「ヤマトビジネスメンバーズ」に登録(無料)し、パスワードを取得すれば連携機能を利用できる。
ヤマト運輸では、かねてから顧客企業との取引データのデジタル化を推進。これをベースにした新サービスの展開を構想しているが、ネットの世界で圧倒的な集客力を持つ「楽天市場」との連携により、今後、「ヤマトビジネスメンバーズ」に登録する仮想モールやネット販売事業者が増える可能性もありそうだ。