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来期は初のリアルイベントを実施する。9月中旬に千葉市内の「幕張メッセ」で2~3日程度開催。詳細は明らかではないが、ファッションショーのようなイベントとは異なり、「ゾゾタウン」の出店ブランドがブースを出して商品を出品するようなイベントになると思われ、50~100ブランドの参加が見込まれる。同社では現在、取引先ブランドと交渉を行っている最中としている。
プライベートブランドの展開も行う。ブランド名や商材については明らかではないが、同社が自社で商品の企画・開発を行い、在庫については極力持たない販売方法を行うとみられる。
前澤社長によると、商品の在庫がなくなりユーザーが再入荷を求めるリクエストの金額が月ごとに増加しており、11年12月には約65億円と大幅な販売機会の損失になっているという。そうした経緯を踏まえ、顧客のニーズや嗜好を分析し、自社ブランドの投入に踏み切る。
自社ブランドの販路はネット販売に特化した展開となるもようで、オリジナル商品を直販することで収益率を高め、来期は営業利益率10%以上を確保する考えだ。
さらに、コンシェルジュサービスにも着手する。同社のスタッフがチャットや電話を使って顧客に対してファッションのアドバイスを行う。現在導入している自動の商品レコメンドシステムとは異なり、生身の人間の「感性の部分を使って」(前澤社長)商品を提案することを通じて「ゾゾタウン」での購買につなげるものとみられる。構想では、同社のスタッフのほかに、取引先メーカーの担当者らにも参加を呼び掛けていく計画のようだ。
また、メディアサービスの強化も掲げている。「ゾゾタウン」以外のコンテンツを強化して情報を発信。初めて「ゾゾ」を訪問するユーザーに対して敷居を下げるのが狙い。
一方で、「ゾゾタウン」以外の収益の柱として二次流通を強化する。「ゾゾ」内で購入者に服の下取り調査を行ったところ、ユーザーの間で二次流通へのニーズが強いと判断。そこで同社が昨年に完全子会社化したクラウンジュエルのリソースを活用して、ファッションブランドのオークションサイトと「ゾゾ」との間で顧客情報や物流の共有化を図っていくとみられる。
前澤社長によると、こうした業務にあたる人員はすでに配置済みということで、来期からの展開に人員面での不安はないとしている。