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ゴールドウイン  スマホ比率6%に、課題は離脱率低下

2011年10月13日 09:43

 3-2.jpgスポーツ用品大手のゴールドウインのスマートフォン向け通販サイトが伸長している。通販売上高に占める、スマートフォン向け通販サイトの売上高が約6%まで成長。同社の主力顧客とスマートフォンを活用する層が合致していることが大きいほか、スマートフォンの急速な普及が売り上げの伸びを後押ししている。

 同社では、ネットサービスのイードが提供するシステムを導入し、昨年9月にiPhoneブラウザーなどに対応した。スマートフォン向けサイトの通販売上高に占める比率は約5%で推移していたが「8月からシェアが伸びており、直近では6%に達した」(ダイレクトマーケティンググループ)という。

 これに対し、フィーチャーフォン経由の売上高が占める比率は約2%。同社の場合、顧客層の中心が30~40代男性ということもあり、フィーチャーフォンで買い物をする消費者はあまり多くなく、集客にもあまり力を入れてこなかったことが低い売り上げの原因だ。そのため、主力顧客層の利用度が高いとみられるスマートフォンには「早めの対応をする必要があると考えていた」(同)という。現在の課題はエントリーフォームでの離脱率の低下だ。パソコン向けに比べて高いことから、フォームの最適化サービスを導入し、コンバージョンレートの向上につなげる。

 同社はメーカーのため、通販サイトでの値引き販売はできない。そこで、会員向けに送料や代引手数料を無料にしたり、サイトの使い勝手をこまめに改善したりすることで、コンバージョンレートの改善に努めている。

 昨年11月には直営店とポイントを統一。以前は店舗でもブランドごとにポイントが分かれており、「エレッセ」のカードが「ノースフェイス」では使えない状態だったという。ポイント用のサーバーを別に設けることで対応、同時に還元率も3%から5%とした。

 また、以前から要望の強かったクリアランスセールも昨冬から開始した。こうしたセールは卸販売との兼ね合いから、二の足を踏む部分もあるようだが、直営店のセールからやや時期を遅らせることで対応した。

 今後はネットで注文した商品の直営店での受け取りなど、さらなる連携も進める方針だ。

 同社の2011年3月期ネット販売売上高は、前期比35%増の5億5300万円。今期もスマートフォン経由の売上高増などから増収を予想しており、同24%増の6億8800万円を見込んでいる。


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