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3月に創刊したのは婦人靴カタログ「fitfit(フィットフィット)」と紳士衣料の「ドゥクラッセ・メンズ」の2冊。両媒体とも20~35ページとボリュームは少ないものの、3~5月に3回ずつ発刊した。
外反母趾用やデザイン性を重視した足に優しいシューズを展開する「フィットフィット」がとくに好調で、震災による消費マインドの冷え込みはあったものの、5月までの売上高は計画比60%増で推移しているという。
同媒体は、林社長自身が外反母趾になった経験から「足への負担が少なく、おしゃれな靴を作りたい」(林社長)として、木型から開発。市場では外反母趾用のおしゃれな靴が少ないことや、同社製品の値ごろ感などが消費者の支持を得たようだ。現状、靴の返品率は約25%と想定よりも少ないようで、同社では靴底に保護シートを貼って試し履きしてもらう仕組みをとっている。
秋冬シーズンに向けては、新しい木型を製作して幅広い足型に対応できるようにするほか、購買率の向上につなげる。
紳士衣料は既存顧客(40~50代女性)のパートナーが対象で、一部商品は計画を大きく上回っているものの、婦人靴ほど順調な出だしとは言えないようだ。
両媒体は基幹カタログに同封したり、商品購入者に同梱する程度で新客の獲得にはつながっていないため、今後は全国紙への広告掲載を開始。基幹カタログで出稿している広告総量は変えずに婦人靴、紳士衣料ともに5%ずつを充ててトライアルする。
一方の期間限定店は3月から首都圏の伊勢丹4店舗にリレー形式で展開中だが、6月1~14日に国分寺マルイ、6月29日~7月12日に都筑阪急(横浜市)に出店する。
丸井や阪急では店舗運営の自由度が高まるため、前者ではフライヤーを配布したり、通販では実施しているセット販売を試すほか、後者ではセール販売も実施。店頭販売が増えてきたことに対応し、店頭在庫を通販向けに戻さず、セール販売して売り切る仕組みを試す。また、昨年11月に本社オフィス内に開設した常設店(自由が丘本店)は4月の売上高が過去最高を記録するなど好調。今年8月には本社内のコールセンターを移設・増設するため、空いたスペースを活用して店舗面積を倍の20坪に広げる。
同社では来期、直営店の展開を重視。都内や関西圏を視野に拡充する計画で、まずは本店でVMD(売り場作り)のノウハウ・精度を高める。