機能性やニーズ取込みで売れ行き増<注目通販各社のプライベートブランド商品展開の現状>
2020年10月15日 13:30
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わが国唯一の通販市場の週刊専門紙です。通信販売業界の健全発展推進を編集ポリシーとし、様々な情報を詳しくお伝え致します。
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2024年11月21日 12:00
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ストリーム
ストリームでは7月、創業20周年を記念してプライベートブランド「イーネーズ(enas)」を立ち上げ、第1弾としてブルートゥースCDプレイヤー「enasEASYCDPLAYER」(価格は税別1万4800円)のネット販売を開始した。手持ちのスピーカーやヘッドホンにペアリング接続することで、気軽に音楽が楽しめるというコンセプトの商品だ。
イーネーズのプロジェクトリーダーを務める、営業本部商品販売部商品グループの冨澤隆範副部長は「サブスクリプション全盛期で、スマートフォンで音楽を聞く人がほとんどだが、CDをたくさん保有している40~50代は少なくないだろう。そういった資産を活かせる方法はないかと考えた」コンセプトを説明する。
スマートフォン全盛となり、家にパソコンがあっても起動する機会は減り、そもそもCDドライブが付いていないことが多い。そうなると、スマートフォンにCD音源を取り込む機会も無くなってしまう。CDを再生する機器もなく、いわゆる「ピュアオーディオ」は価格的にも敷居が高い。「ニッチな需要ではあるが、気軽にCDを楽しめる環境を作るために商品開発をした」(冨澤副部長)。
自らも音楽好きという冨澤副部長。オーディオの担当でもあったため「ポータブルCDプレイヤーにブルートゥース機能を搭載した商品を作れば売れるのでは」と家電メーカーの営業担当にプレゼンしてみたが「市場が小さいので採算が合わないと言われた」。ならば自社で作ってみよう、とPBを立ち上げることになった。
もちろん同社工場は持っていないため、生産は委託している。冨澤副部長は「第1弾の商品ということもあり、いろいろと苦労したが、満足のいく商品に仕上がった。SNSでも『ありそうで無かったコンセプトの商品』とおおむね好意的な反応をもらっている」と手応えを口にする。
商品サイズはCDケースと同等のコンパクトサイズ(=写真)。説明書もCDのジャケットサイズとした。電源は、USBケーブルからの給電のほか、単3アルカリ乾電池での駆動にも対応する。電池持続動作時間は約3時間となっており、どこでもCDを再生できる手軽さが特徴だ。内蔵メモリーに再生データを60秒間分蓄えることにより音飛びを防止する機能もある。
ターゲットは40~50代の男性だ。インスタグラムとツイッターのアカウントを開設して周知を進めているが「認知拡大が課題ではあるが、新たに立ち上げたブランドで、店頭で手に取ることもできないことを考えると、ユーザーに選んでもらえているという感触はある」(冨澤副部長)。
現在は自社通販サイトのみの取り扱いだが、将来的には家電量販店への卸も視野に入れる。「CDを今も聞いているユーザーの目に触れるようにしていきたい。音楽ショップのユーザーにもこの商品の存在を届けられれば」(同)。また、同社では今年、家電のレンタル事業に参入しているが、同商品に関してもレンタルできるようにする予定だ。
商品を購入してレビュー書くと1000円割引クーポンをプレゼントするキャンペーンなども実施。こうしたこともあり「特に楽天市場店ではコンスタントに売れている。また、家電を紹介する雑誌に記事が掲載されるなど、知名度も上がっている」(上原隆司広報室長)という。
「イーネーズ」のネーミングには、必要な機能をシンプルに絞り込んだ上で、「あったらいいね」という便利機能をプラスワンする、という意図を込めている。今回の商品についてはブルートゥース機能が「プラスワン」されているわけだ。今後のPB展開については「具体的には決まっていないが、オーディオに限らず幅広い商品を開発していきたい」(冨澤副部長)。カテゴリーに縛られず、ブランドのコンセプトに合致したアイテムを開発していく。