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成長支える物流戦略②「QVCジャパン」  物流と品質管理を一本化

2010年 7月 1日 19:33

062.jpg QVCジャパンは、物流センター内に品質管理の中枢機能を置くことで、取扱商品の検品体制を強固にし、顧客満足度の向上につなげているようだ。

  まず、人員面については、この2~3年で物流効率化を実現し、センター内の品質管理部門に人材をシフトしてきている。現在のセンター従業員330人のうち、75人が品質管理のスタッフで、開設当初の55人体制から20人増やしている。

  実際の品質チェック体制は、倉庫の3階部分の一角を検品エリアとして活用するほか、セキュリティーを厳重にしたジュエリー専用エリアを設け、宝飾品の品質検査を実施している。

  品質チェックは、商品の取り扱い決定時と本ロット入荷時の2回実施。品質管理プロセスを物流オペレーションに取り込むことで、「水も漏らさない検品体制」(同社)を目指してのことだ。

  同社では、カシミアの表記問題もあり、新しい商品は全品、ベンダーが検査所に持ち込み、素材の確認をしている。とくに、品質を売りにする商品は、QVCとしても第三者機関に出して検査する。ジュエリーは数年前から一定量を壊して検査に出しているという。

  ジュエリー専用エリアでは、宝飾品の知識があるオペレーターを2人抱え、コールセンターでは対応できない問い合わせやニーズなどに応える。同エリアには修理ラインを設置し、ベテランの修理工が常駐して指輪のサイズ直しなどをその場でスピーディーに対応する。

  一方、昨年からは輸入品の検品体制を現地で強化している。中国製品については、上海にスタッフ2人を常駐させ、商品はQVCが認定した指定検品所を通すようにした。

  上海では、QVCとして販売できる商品か判断したり、取扱商品のどの部分をチェックするかなどを現地企業に細かく指導する。とくに大量に入荷するTSV(トゥデイズスペシャルバリュー)商品を中心し検品体制を強化し中国側のマネジメント力を高めた。この結果、以前は商品センターに届いてから販売できない商品が見つかるケースもあったが、指定検品所を通してからは品質が安定したという。(※ヤマトロジの「ペット商品通販サイト展開の狙い」は4面に掲載しました)
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