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マークスタイラー  自社SNSからの導線強化、SPAの強みを発揮

2012年10月11日 18:59

 5-2.jpgMARK―STYLER(マークスタイラー)はネット販売に本腰を入れる。自社サイト「ランウェイチャンネル(RC)」のコミュニティー機能と通販機能を有機的に連携させるほか、MDではSPA(製造小売)型アパレルの強みが発揮できる取り組みを試す。また、プロモーションを強化して会員のマス化に着手。2016年3月期にネット売り上げ200億円を目指す。

 同社の「RC」は昨年1月にスタート。それまではブランドごとに通販サイトを設けていたが、F1層向けのブランドに絞って展開していることから実店舗ではブランドをまたいで買い物をする顧客も多く、ウェブ上でも12ブランドを集積する売り場に改めた。

 同時に、自社SPAブランドのファッションショー「タッチミー」の動画や、ファッションアイコンのブログなど、ファッション好きを滞留させるコンテンツメディアをコミュニティーサイト内に整備し、これを集客エンジンとしてECに誘導する形を作った。

 今年6月にはコミュニティーサイト内のマイページに気になった商品やブログ、スナップなどを蓄積できる「LOVE」ボタンを追加。自分に近いユーザーとの意思疎通をとりやすくした。

 9月下旬のサイト刷新ではマイページにLOVEした商品などがタイムライン表示されるようにしたほか、スマホアプリを開始。従来、記事投稿はRC公認ブロガーだけだったが、カメラ機能を使って誰でも投稿できるようにし会員の獲得スピードを速める。

 今後、LOVEボタンがクリックされる数が多いユーザーをRC公認ブロガーに引き上げる考えで、LOVE機能を浸透させることで通販への波及効果も狙う。

 MD面では、7月に「セレクション」コーナーを開設。既存客に向け自社ブランドでは補い切れない分野の商品について他社商材の仕入れ販売を開始し提案の幅を広げた。

 また、6月に韓国のファッション商材を集めた「KOREA+(コリアプラス)」を開設しているが、新たに人気韓国人ブロガーがディレクターを務める「i―sook(アイスーク)」を10月23日に立ち上げる。

 安くて可愛いマス向けの商品を「コリアプラス」に集める一方、「アイスーク」ではデザイナーズ系のハイブランドやコレクションアイテムを扱って差別化を図る。

 ただ、メディアには両サイトの商品を使ったスタイリングを発信。ハイブランドの商材を呼び水に「コリアプラス」の価値を高める戦略を試す。

 同社では「韓国ファッションの売り上げはコリアプラスで8割を占めるのが理想」(北島健一RC本部本部長)とし、マス向け商材の売れ筋はSPA型アパレルの強みを生かして自社でブランド化してネット売り上げにつなげる狙いだ。

 同社は9月下旬から雑誌やテレビCMを活用したマス向けのプロモーションも始めており、ネット売り上げ200億円を目指した取り組みを本格化する。

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