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ベネッセ 仮想モールを新設、生活事業立て直しへ流通額200億円目指す

2011年11月25日 10:44

051.jpgベネッセコーポレーションが仮想モールを新設した。11月7日に仮想モール「ウィメンズモール」を開設。妊娠や出産、育児に特化したショッピングポータルを目指したもので、開始時点では約100事業者が出店した。数年後をメドに流通総額を200~300億円規模とし、生活事業の営業利益の約半分の計上を目指す。雑誌の減収で苦戦する通販を含む「生活事業」の立て直しにつなげたい考え。

  開設した「ウィメンズモール」には現状、114店舗が出店。マタニティグッズやベビー用品、ベビー・キッズアパレルのほか、ギフトなど約11万アイテムを取り扱う。妊娠期や子どもの月齢に合わせた商品提案を行い、価格やショップ評価を比較して購入できるようにした。

 同サイトはくちコミを活用し、"課題解決型仮想モール"として展開する。新たに開設したコミュニティ「お買い物ラウンジ」を通じて、ユーザーの悩みに答える形で商品選びのポイントや使用時の感想、使い方などについて情報交換できるようにした。

 出店事業者は「ウィメンズモール」内に独自の販売ページを開設し、商品を販売することが可能。ベネッセも「ライフスマイルショップ」として出店し、これまで展開していた通販サイトを継続する。

 出店プランは3プランで、それぞれ売上高の2%~8%のロイヤリティを徴収する。ベネッセは出店希望事業者を訪問しコンプライアンスや商品の安全性などを基準に審査する。

 「ウィメンズモール」への集客策としては、毎月70万部を発行する妊娠情報誌「たまごクラブ」「ひよこクラブ」内で紹介し、出産前後の母親をサイトへ誘導する。また、くちコミサイト「ベネッセウィメンズパーク」や「たまひよweb」などとのID共有で既存客390万人を送客する。加えて未就学児向けの通信講座「こどもちゃれんじ」や小学生向け「進研ゼミ」の利用客280万人にモールを案内し利用促進につなげる。

 ベネッセでは子どもの性別や乳幼児の月齢、年齢についてリストを保有。顧客をセグメントして発行するメルマガに、出店事業者は広告を出稿することができる。

 モールの開設に先駆けて今年10月に、ベネッセではポイントの一元化に着手。くちコミの投稿や通販サイトなどで溜めたポイントは「ウィメンズモール」で利用できる仕組みでポイントの流動性を高めて既存客を活性化する。

 今年度内にはスマートフォン向けサイトの開設を予定する。すでにコミュニティサイト「ウイメンズパーク」や情報サイト「たまひよ」の利用者の2割はスマホを利用しており、需要があると分析している。

 ベネッセでは数年後をメドに出店店舗数1000店舗、40万点の品ぞろえを予定。延べ購入者数300万人を見込む。流通総額200~300億円を計画し、同モールで生活事業の営業利益の約半分を占める見通しとしている。
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