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京王百貨店、わけあり商品をネットで常時販売

2011年 1月27日 12:41

5men.jpg 京王百貨店は1月6日、通販サイト内にワケあり食品などを安価に販売する常設コーナーを開設した。百貨店のネット販売で課題だった消費者の自家需要に対応して新規顧客を開拓するとともに、同コーナーを起爆剤にギフトなど主力の通販商材の販売につなげたい意向だ。

 同社が開設したのは「アウトレット食品」と「食卓おたすけ便」の2つのコンテンツ(画像)。
 前者は、パッケージ変更商品やメーカーの在庫処分品、通常よりも賞味期限が短い商品が対象で、"まとめ買い"をしてもらうことで単価を抑え、お得感を出した。

 後者は、「カステラの切り落とし」など産地直送のワケあり食品を余分な包装を省くことで、自宅用として送料込みの手ごろな価格に設定した

 京王百貨店はこれまで、原則として新宿店の一部商品を通販サイトで販売してきたが、自家需要に応える形でネット限定商品の取り扱いを開始。百貨店では珍しい「アウトレット食品」コーナーを常設するに当たり、同社では伊藤忠食品から安定的に商品を調達できる体制を整えた。

 また、ネット販売では初めて、同コーナー用の倉庫に対象商品を一括保管し、複数商品を同梱して送れるようにした。

 「アウトレット食品」は、店頭MDと重ならない商品を選び、「自分自身で買いたいと思える価格に設定している」(原史明食品部バイヤー)という。

 毎月2回、1日と16日に商品を更新。開始2週間の時点では、缶コーヒー30本入り・税込1575円など13品目を扱っているが、当面は常時30品目の品ぞろえを目指す。

 月2回の更新でリピーターを獲得しているほか、共同購入のような形で利用しているケースもみられるようで、「出だしは予想以上に好調」(小田聞平ネット営業企画マネージャー)という。
 現状は、既存顧客が利用しているが、ネット広告などを活用してアウトレット商品の取り扱いを告知し、客層を広げる。

 今後は、伊藤忠食品以外との連携も検討し、デパ地下ブランドも扱いたい意向で、当面は食品分野を強化。2012年3月期に通販売り上げ5億円を目標とする。

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